7月24日、行動情報データ分析を行なうUBICは人工知能によるソリューション開発プラットフォーム「AIインキュベーター」を発表。同社のデータサイエンティストが行なってきた人工知能による解析作業をユーザー自身が自ら行なえるようになるという。
UBICは国際カルテルの調査や連邦海外腐敗行為防止法(FCPA)に関する調査、知財訴訟、PL訴訟などで要求される電子データの証拠保全、調査・分析を行なうeディスカバリー(電子証拠開示支援事業)やデータの調査を行なうフォレンジックを提供する。2009年には企業内の電子証拠開示に利用できる「Lit i View」を自社開発し、クラウドサービス「UBIC Intelligence Cloud」として提供すると共に、アジア言語に対応した「Predictive Coding」を独自開発している。今回発表されたAIインキュベーターはユーザー自身が自らデータの解析を行なえるよう、さまざまなテキストデータの解析ニーズに対応するソリューション開発プラットフォームとして提供される。
AIインキュベーターでは、1つのデータに対して、さまざまな観点からの解析を可能にし、人間の判断を人工知能に反映させるプロセスを容易に行なえるようになる。また、解析結果はスコア化やレーダーチャートなど見やすい表示が可能で、報告書などにも利用可能。少量データのプレPOC(Proof of Concept)を無償提供するほか、2~3ヶ月の有償PoCで製品・サービスの具体化の分析、モデルの設計・実証、ビジネススキーム設計などを実施できる。さらに有償PoC完了後は、開発基本契約を締結の上、製品の開発を行ない、最終製品を納入するというフローになる。
同社では業務効率の向上、リスク管理や危険予知、マーケティング/リコメンデーションで活用を見込んでおり、監査や知的財産など同社が得意とする領域のほか、ヘルスケアや小売、Web/SNSなどに適用領域を拡げていきたいという。