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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第416回

偶然発見! 猫がいっぱいいる公園の梅雨の風景

2015年07月24日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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花壇に座ってたきれいな白猫と目が合ったのであった。うしろの看板に猫についての注意事項がちゃんと書いてある。こういうの大事(2015年7月 富士フイルム X-T1)

花壇に座ってたきれいな白猫と目が合ったのであった。うしろの看板に猫についての注意事項がちゃんと書いてある。こういうの大事(2015年7月 富士フイルム X-T1)

 前回に続いてまだ梅雨が明けてない、今にも降りそうな日。古い街を散歩してたら雨がぱらついてきた。

 傘を持ってない私は(家を出るときに雨が降ってなければ傘は持っていかないので)、本降りになる前に駅に向かおうと、近道をすべく、iPhoneを見ながら狭い路地を突き進んでいたのである。

 そしたらいきなり公園に出た。狭い通りにしか面してない地元民しか知らないような公園である。多くの人が近道として公園内をショートカットしている。

 でも、私にはそれができないのであった。

 だっていきなりこれだったんだもの(冒頭写真)。こんな風に猫と目が合ってはもう動けないでしょう。

 後ろの立て看板には「この公園の猫は、地域猫対策に基づいて、公園サポーターが管理していますので、エサやりはおやめください!」と書いてある。

 ああ、これはいい公園だ。自治体が地域猫の存在を公に認めていて、毎日エサをあげて世話をする担当者がいるので他の人はあげないでくださいと書いてある。

 ここにいる猫は地域猫として自治体が認めた猫ですよ、と、猫がいるからといって勝手にエサはあげないでね、猫の世話はちゃんと担当者がしてますよ、を示しているのだ。

 一雨きそうな天候ながら人も多くて、猫も人に近づかず逃げ出さず、のんびりと過ごしている。

 ということは他にも猫がいるのかなと見渡すと……そこら中におりました。びっくり。

この季節は新緑がぐんと伸びていろいろと視界を遮ってくれる。塀の上に猫を見つけたので反対側に回り、声をかけたら一瞬だけ振り向いてくれた。そのときのカット。葉っぱの下にちらっと目が見えます(2015年7月 富士フイルム X-T1)

この季節は新緑がぐんと伸びていろいろと視界を遮ってくれる。塀の上に猫を見つけたので反対側に回り、声をかけたら一瞬だけ振り向いてくれた。そのときのカット。葉っぱの下にちらっと目が見えます(2015年7月 富士フイルム X-T1)

 塀の上で鉄条網も気にせず毛繕いしていたり。ちょこんと座ってじーーっと見つめ合ってくれたり。

これはチルト式モニタではなく、ファインダーを覗いて猫と同じ目の高さで撮ってる。だから目線がしっかりこちらへ。猫がいる場所とわたしがいる場所の高低差を利用しております。土が雨で湿っていい感じに(2015年7月 富士フイルム X-T1)

これはチルト式モニターではなく、ファインダーを覗いて猫と同じ目の高さで撮ってる。だから目線がしっかりこちらへ。猫がいる場所とわたしがいる場所の高低差を利用しております。土が雨で湿っていい感じに(2015年7月 富士フイルム X-T1)

 そうそうこの写真、猫と同じ目線で撮ってるけど、私が這いつくばってるわけじゃなくて、ここ、公園内に数10cmの高低差があって、それを利用して撮ってるのだ。

 そうこうしているうちに猫がどんどん集まってきた。

いよいよ猫が集まって参りました。全部で6匹写ってます。みんな時間に正確(2015年7月 富士フイルム X-T1)

いよいよ猫が集まって参りました。全部で6匹写ってます。みんな時間に正確(2015年7月 富士フイルム X-T1)

 ということは、さてはそろそろごはんの時間だなと思って見守っていると、腕に新宿区の腕章を付けた人がやってきた。

 ちゃんと「公園サポーター」だとわかるようにしているのだ。

 都会には猫が住みづらくなっている昨今、このくらいきちんと世話をしてくれると人の猫も落ち着けてよいですわ。猫の去勢もちゃんとされているし(耳がカットされているからわかる)。

 エサを食べている間は邪魔をしないように撮影は中断しました。

(次ページに続く、「何かを凝視する猫、その視線の先にあったのは……

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