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“水素社会”はすでに始まっている - 2020年、純水素燃料電池の実用化を目指すパナソニック

2015年07月07日 18時00分更新

文● 大河原克行、編集●ハイサイ比嘉/ASCII.jp

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カーボンフリーに向けた、光水素生成デバイスに取り組む

 「水素は多様なエネルギー源から製造が可能だが、当社では、太陽光や風力などの自然エネルギーと水を組み合わせて、カーボンフリーを目指したい。燃料電池の普及と進化により、安価でカーボンフリーな水素製造を行い、安心、安全な水素社会の創出を目指す」とした。

 カーボンフリーに向けては、光水素生成デバイスに取り組む考えを示し、「太陽光エネルギーが触媒に当たることで、水を分解し、水素を製造するプロセスであり、カーボンフリー水素を製造できる。シンプルな構成で低コストな水素製造を目指す」と述べた。

今後、開発を進める光水素生成デバイス

光水素生成デバイスのイメージ

 ここでは、太陽光エネルギーの大部分を使用できるデバイスとして、Nb(ニオブ)を使用した触媒を独自に開発。「従来の技術では、全太陽光の4%程度しか使用できなかったが、この技術により、太陽光全体の57%が使用可能になる。使用可能な比率が増えるということは、デバイスを小さくでき、システム全体も小型化できる。コストも安くなるという効果がある」(小原室長)とした。

太陽光エネルギーの大部分を使用できるデバイスとして、Nb(ニオブ)を使用した触媒を独自に開発。太陽光全体の57%が使用可能

宮部専務取締役が手にしているのがNb(ニオブ)を使用した触媒

 宮部専務取締役は、「水素を作るというのは、足の長い取り組みであり、2020年、2030年の実用化を目指すことになる。それをカーボンフリーの世界で実現したい。水素は、非連続な取り組みが必要な領域であるとも考えている。パナソニックは、水素社会の実現に向けて、取り組みを加速していく」と語った。


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