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工場初公開! - パナ、トリプルスポット搭載LEDシーリングライト新製品

2015年01月24日 01時00分更新

文● 大河原克行

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 パナソニックは、LEDシーリングライトの新製品として、新開発のトリプルスポットを搭載した新製品4機種を発売した。

新開発のトリプルスポットを搭載したLEDシーリングライトの新製品

天井に取り付けた状態

製品発表会見は伊賀工場で行われ、あわせて(!?)忍者も登場

「勉強のあかり」では、忍法が書かれた巻物も読みやすいという

 同社では、これまでにもリビング向けの配光切替タイプや、導光パネルデザインを採用した製品、寝室向けタイプなどを発売してきた経緯がある。新製品では、従来製品同様に、直接光や間接光を活用した調光や調色、配光の切り替えを可能にしたほか、本体外周部に角度調節できるLEDスポット光3灯を新たに搭載。部屋のインテリアや様々なシーンに合わせて、上質な照明演出をできるようにしたのが特徴だ。

可動するトリプルスポット。スポット光ユニットの角度は外側に約45度、内側に約30度、円周方向に約25度個別に動かせる

トリプルスポット搭載LEDシーリングライトの内部の様子

 スポット光の光源には、パナソニック独自の光スペクトル制御技術により、色の再現性や肌の美しさを高める「美ルック(ミルック)」を実現。波長580nm前後の光の成分を調整することで、食べ物や植物、人の肌など、本来の色味をより美しく再現できるという。

 新搭載のスポット光と、リモコンのボタンによりダイレクトに変更が可能な「くつろぎのあかり」や「シアターのあかり」、「勉強のあかり」といったシーン切り替えパターンとを組み合わせることで、さらに、明かりによる演出シーンの幅を広げ、演出効果を高めるという。

「くつろぎのあかり」や「シアターのあかり」、「勉強のあかり」はリモコンのボタンによりダイレクトに変更が可能

 適用畳数で12畳タイプでは5499lm、8畳タイプでは4299lmという、畳数基準内で最大光量の明るさを実現。さらに、部屋の明るさをセンサーで検知して自動で調光や消灯を行なう「エコナビ」機能を搭載し、省エネにも寄与している。また、カバーと本体の隙間にパッキンを装着するとともに、パッキンに防虫剤を染み込ませることで防虫性能をアップさせた「虫ブロック設計」、汚れがつきにくく、手入れが楽な「キレイコート」などを採用している。

トリプルスポット搭載LEDシーリングライトに搭載されるLEDユニット

レンズの様子。透明度と光の拡散の工夫が凝らされている。伊賀工場で生産される

電源ユニットなどを搭載した回路基板。100以上の部品が搭載される

「虫ブロック設計」で使用する防虫剤を染み込ませたパッキン

キレイコートを施したカバー。汚れをさっと拭き取れる

 パナソニック ライティング事業部住宅商品グループ・嶋川幸次グループマネージャーは、「パナソニックは、生活行為にあわせて、エクステリア、内玄関・廊下・階段、寝室、子供部屋、サニタリー、LDKの6つの住空間にわけて、それぞれの空間別に照明製品のコンセプトを展開している」と説明。

エクステリア、内玄関・廊下・階段、寝室、子供部屋、サニタリー、LDKの6つの住空間にわけて、それぞれの空間別に照明製品のコンセプトを展開

 「リビングにおいては2種類の照明がある。ひとつは、複数の明かりで空間を照らす、空間演出性の高い照明。これをシンフォニーライティングと呼び、主照明を使わずにダウンライトなどで活用したものとしている。こうした照明は“憧れの照明”だったが、今では一般的な照明になりつつある。

 もうひとつは、主照明一灯で一室を照らし、部屋全体を明るくする提案。最近では調色によって、用途に応じた最適な明かりを実現するといった動きがある」としながら、「今回発売したトリプルスポットを搭載した新製品は、主照明商品の価値を進化させるとともに、トリプルスポットにより空間価値を進化させるという、ふたつのトレンドをひとつの製品で実現することを狙った商品。空間演出のための照明には工事を伴うことが多い。一方、この製品では、工事を行うことなく憧れの照明までをひとつの商品で実現できる」とした。

主照明商品の価値を進化させるとともに、トリプルスポットにより空間価値を進化させるという、ふたつのトレンドをひとつの製品で実現した

 また、パナソニック ライティング機器ビジネスユニット商品企画の森哲氏は、「家族全員でくつろぐことが増えるなか、家族の様々なライフスタイルに対応できる照明を目指したのが今回の製品。フレキシブルに可動できるスポット光ユニットによって、12畳の部屋をくまなく照らせるため、部屋の印象を変えられる。

 また、独自機能の美ルック(ミルック)や、多彩な明かりのシーンを演出することで、照らすだけの明かりから、魅せる明かりに進化させることができる。さらに、独自の光拡散レンズを採用することで、畳数基準内で最大光量の明るさを実現した」などとした。

 透明枠のデザインを採用した12畳用の「HH-LC714A」および8畳用の「HH-LC514A」、ホワイト枠を採用した12畳用の「HH-LC715A」および8畳用の「HH-LC515A」をラインアップ。2月20日から発売し、価格はオープン。市場想定価格は12畳用が7万円前後、8畳用が5万円前後。4機種合計で月産3000台を予定している。

トリプルスポット搭載のLEDシーリングの下でくつろぐ忍者たち

三重県・伊賀市の生産現場を初公開

 またパナソニックは、三重県・伊賀市のLEDシーリングライトの生産現場を初公開した。トリプルスポットを搭載した新製品も、同工場で生産されている。

パナソニック エコソリューションズ社伊賀工場

 パナソニック 伊賀工場の小澤啓祉工場長は、「伊賀工場は、家庭用LEDシーリングライトを年間290万台生産している。日本製へのこだわりを持ち、材料からの一貫生産とともに、効率的な生産体制を実現している。また、物流面においても、名古屋まで1時間30分、大阪まで1時間30分という効率的な立地にある」と伊賀工場の特徴を説明。

 パナソニックの森氏は、「従来の製品では、“とい状”レンズを使用していたのに対して、新製品では個別レンズを採用。これによって光を外に広げることができる。これも伊賀工場の生産技術力によって実現できるもの。伊賀工場内には試験設備を保有しており、それによって品質評価を実現。また門真市には、様々な光源にあわせた試験が可能な高さ6m、長さ15mという大型測定器を設置。商品性能の信頼性を高めるほか、高精度データを用いた照明設計にも利用できる」とし、伊賀工場による国内生産体制により、信頼性の高い品質を持った製品を供給する体制を整えていることを強調した。

射出成型機で生産されたレンズ

圧空成形機で作られたカバー

本体部は200トンのプレス機で生産される

トリプルスポット搭載LEDシーリングライトの組み立て工程の様子

組み立て工程の最後で梱包されて出荷する


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