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アクセンチュア「グローバルCEO調査2015」で浮き彫りになった世界との温度差

日本の経営者はデジタル化で市場が一変する脅威に気づいていない

2015年07月02日 09時00分更新

文● 大河原克行 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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「成果を売る」ビジネスモデル実現のために企業がなすべきこと

 さらに「成果を売る」ビジネスモデルを実現するためには、営業体制の中にSMACSによるデジタル技術のエキスパートが組み込まれていく必要があるという。

グローバルBtoB企業では、時代の要請とともに営業体制を変化させてきた。デジタルサービスを通じて「成果を売る」次の時代には、SMACSによるデジタル技術のエキスパートも必要になると清水氏

 それでは、日本企業はこれからどう動くべきなのか。清水氏は、「まずはCEOが、自らのアジェンダとしてIIoTを捉えること。モノ売りではなく成果を売ること、そして外部の力を活用したサービス提案の枠組みの拡大とスピード向上が大切である」と語った。

 「IIoTの活用は、技術の話ではなく事業モデルの転換である。既存事業の経営指標を捨てて、新たな指標設定を社内外に打ち出す必要がある」「ネットビジネスでは、先行した事業者が市場の支配権を握る。『出遅れ』は致命的になることも知らなくてはならない。日本はこの考え方が弱いとされるが、トヨタには『巧遅よりも拙速』という言葉がある。軌道修正のサイクルを高回転で繰り返す手法も必要になる」(清水氏)

清水氏の示したまとめ

 こうした日本企業の変革を支援するための、アクセンチュア 戦略コンサルティング本部の新たな取り組みについても説明がなされた。アクセンチュアでは、「デジタル・ディスラプションへの対応」「グローバル競争力の強化」「将来のワークフォース再考」「グローバル経営管理モデルの構築」という4つの観点から取り組みを行うという。

 「顧客理解力、課題解決力、エコシステムの位置づけは、これまでと大きく異なる。アクセンチュアは、モノ売りからサービスに転換するビジネスモデルへの変革をサポートしていく」(清水氏)

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