夏のボーナスで買いたい最新のデジタル・ギアを幅広くガイドする本特集。今回は、今話題の“ハイレゾ音源”に対応したスピーカーとヘッドフォンを紹介しよう。
「ハイレゾ対応マーク」に意味はあるのか!?
最新のオーディオ機器は「ハイレゾ対応マーク」を付けた製品が増えてきているが、スピーカーやヘッドフォンの場合に注目されがちなのは、20kHz以上の超高域の再生に対応しているという性能だ。
これもハイレゾ音源を楽しむための重要な要素であるのは間違いないが、こればかりにとらわれすぎるのもよくない。
JEITAや日本オーディオ協会といった業界団体が定める規定には、超高域再生能力などスペック的な項目だけでなく、「生産者や販売者が聴感評価を行ない、各社の基準に基づきハイレゾに相応しい商品と最終判断されていること」という項目がある。
実はここが重要だ。数値化しにくい聴感評価にはメーカーによる基準の違いなど曖昧な面もあるが、ハイレゾ再生にふさわしい音質を備えている物ということを製品選びでも重視したい。
要するに、自分の耳で聴いて、ハイレゾ音源のよさが感じられるものを選ぶべき、ということだ。
自分はそんな立派な耳を持っていない、ハイレゾのよさが感じられるかどうかを自分で判断する自信がない……そういう人もいるだろう。そういう人のために「ハイレゾ対応マーク」がある。小難しい話はさておき、さっそくハイレゾ対応のお買い得な製品を紹介していこう。
Bluetoothスピーカーなのにハイレゾ対応!!
ソニー「SRS-X99」&「SRS-X88」
スマホなどと組み合わせて手軽に使えるからか、今、Bluetoothスピーカーの人気が高まっている。
Bluetoothの標準的なコーデックは「SBC」(サンプリング周波数:最大48kHz)であり、一般にハイレゾ対応とは言いにくい。が、ソニーの場合はBluetooth用の独自の高音質コーデック「LDAC」(サンプリング周波数:最大96kHz)を採用している。
音源として、対応するウォークマン(Aシリーズ、ZXシリーズ)などが必要になるが、96kHzまでとはいえハイレゾ音源をワイヤレスで楽しめるのは貴重だ。
LDAC対応のBluetoothスピーカーとしては、ソニーの上位モデルである「SRS-X99」(実売価格7万円前後)と「SRS-X88」(同4万7000円前後)がある。
音源がLDACに対応していなくても、USB A端子でUSBメモリーなどに保存したハイレゾ音源の再生が可能。USB B端子でPCや対応したウォークマンと接続できるUSB DAC機能も備えている。さらにWi-Fi内蔵でDLNAによるネットワーク再生も可能と、ハイレゾ再生のための対応度は万全。
対応するフォーマットは、WAV/AIFF/FLAC/ALAC(最大192kHz/24bit)/DSD(2.8MHz、リニアPCM変換)となっており、通常のUSB DAC&スピーカーとしても実用上、ほぼ十分なレベルだ。再生非対応で当然のDSD音源がごく普通に再生できてしまうというのは、素で驚く。こうした機能面については、SRS-X88も、SRS-X99もどちらも同じだ。
異なるのは、内蔵するスピーカーユニットやアンプ、つまり音質だ。SRS-X99は、50mm磁性流体スピーカー×2、19mmスーパートゥイーター×4、94mmサブウーファーの計7つ。アンプ出力は総合154Wとなる。
一方のSRS-X88は、40mmの磁性流体スピーカー×2、20mmスーパートゥイーター×2、69mmサブウーファーの計5つ。アンプ出力は総合90Wとなる。見た目としては、SRS-X99がサイズが一回り大きく、天面にスーパートゥイーターを2つ搭載していることが大きな違いとなる。
(次ページに続く、「情報量の豊かさに驚かされる!」)
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