体感ゲーム機能も満載だが
中途半端な印象……
ゲームに関しては、十字キーとABXYボタンを活用するゲームと、振って遊ぶゲーム、それにヨガマットや光線銃を使うゲームが用意されている。
中国のコンテンツプレーヤーのセオリーに従い、合計して最初から数十のゲームコンテンツが用意されており、追加で遊ぶことはあまり考えられていない。
とはいえ、ヨガマットは本体に付属しておらず、専用のゲームを起動しても、ヨガマットや光線銃を用意してくださいといったきり画面は進まない。誰か別に専用のヨガマットや光線銃を買う人はいるのだろうか。探して購入するのはすごく大変そうだが……。
振って遊ぶゲームについては、テニス、ボクシング、卓球、雪合戦が用意されている。どう振ったかというアナログ的な判断ではなく、振った/振らないの判断しかできないようだ。
グラフィックは3Dに対応するものの、スーパーファミコン以上、初代プレイステーション以下だろうか。Wiiのニセモノで有名な「威力棒Vii」よりはマシではあるが、今の時代からすると、スマートフォン向けのゲーム以下である。
また十字キーを使ったゲームでは、中国で定番のトランプゲームや将棋、テトリス、Zooma、パズルボブルが遊べる。また、小覇王の伝統か、ファミコンの魂斗羅やバトルシティーがなぜか遊べる(ついでに、オリジナルのキレイな魂斗羅っぽいゲームも用意されている)。いずれにしろ、中国人の大人が懐かしむゲームが一通り揃っている。
謎の社歌が聞ける音楽再生機能もあり!
ほかにも本製品では、MP3プレーヤーと、カラオケソフトが用意されている(だからこそマイクコネクターが用意されている)。MP3ファイルと歌詞ファイルを用意すれば連動して流れる。
ちなみに、最初から用意されているのは「外星科技15周年慶典歌曲」という謎の歌。この外星科技というのは、ファミコンが1994年を最後に新規タイトルを出さなくなった後も、ドラゴンクエストやファイナルファンタジーの最新作を中文化してファミコンに無理やり移植したのをはじめ、非公式にさまざまなソフトを中国で出しつづけたメーカーである。
唯一本体に入っている単体の音楽が同社十五周年記念曲というのだから、中国人がつかまされたらどんな気持ちになるのだろう。筆者はB級製品が好きなので大いに結構なのだが(ただもう買うことはないだろう)。
さて、今回でアジアIT小話の連載は100回を迎えた。アジアがアツイ!と、中国ほか、ベトナム・タイ・インドネシア・インドなども紹介したが、やはり中国は、アメリカンナイズされておらず、しかも試行錯誤を繰り返しながらさまざまな製品をリリースしていて面白い。
引き続き、中国の話を中心にいろいろ書いていきたい。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
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