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OpenPOWER Foundationの動向やPOWER8のクラウド対応も説明

SAP HANAと基幹システムとの連携を実現するPOWER8サーバー

2015年05月12日 15時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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5月12日、日本IBMはPOWER8搭載サーバーのラインナップを拡充し、キャパシティ・オン・デマンド機能を搭載した「IBM Power Systems E850」を発表した。新たにPOWER8サーバーでSAP HANAがサポートされ、POWERサーバー1台でSAP基幹システムとの連携が可能になるという。

CoD搭載の4ソケットモデル追加で高い拡張性を実現

 今回発表されたのは、4ソケットシステムで初めて「キャパシティ・オン・デマンド(CoD)機能」を搭載したPOWER搭載サーバー「IBM Power Systems E850」。最大48コアのPOWER8、最大2TBメモリを搭載する4ソケットモデルで、Power Sytems 750の後継にあたる。

4ソケットシステムで初めてCoDに対応した「IBM Power Systems E850」

 ホットプラグ対応のPCIe Gen3スロットを11基備え、6スロット搭載の「I/Oドロワー」により、さらなるI/Oの拡張が可能になる。なお、同社がスケールアウトモデルと呼ぶ機種では、今後このI/Oドロワーが構成可能になるという。

 IBM Power Systems E850では、4ソケットモデルで初めてのキャパシティ・オン・デマンド機能を搭載。未起動のCPUやメモリを起動し、処理能力を動的に拡張できるほか、障害が発生しそうなプロセッサーを切り離し、別のプロセッサーを自動で割り当てることも可能になるという。さらにPowerVMによる仮想化にも対応し、最小0.05コアで0.01単位で仮想サーバー(LPAR)を構成できる。最小構成価格は1398万円(税別)。

 あわせて、16ソケットPOWER搭載サーバー「IBM Power Systems E880」を強化。システムノード数とI/Oドロワーの搭載数を拡張し、最大192コアのCPUを実現した。また、OpenStackで管理可能なコンバージドインフラ「IBM PurePower System」の新機種も発表された。ハイブリッドクラウドに最適なサーバーを謳うほか、SAP基幹システムやHANAとの連携を実現するという。

拡充されたPower Systemsのラインナップ

OpenPOWER Foundationの動向やハイブリッドクラウドとの関係も

 発表会では日本IBM システムズ ハードウェア事業本部 ハイエンドシステム事業担当 理事の朝海孝氏は、SAP基幹システムとHANAとの連携や、昨年来OpenPOWER Foundationの取り組み、ハイブリッドクラウド分野でのPower Systemsの対応強化について説明した。

日本IBM システムズ ハードウェア事業本部 ハイエンドシステム事業担当 理事 朝海孝氏

 朝海氏は、同社が「System of Engagement(SoE)」と呼ぶモバイル、ソーシャル、コグニティブコンピューティングなどのシステムのみならず、従来型の業務システムである「System of Record(SoR)」との連携が不可欠とアピール。ワークロードにあわせてパブリック・プライベートのハイブリッドクラウドを適切に使い分ける必要があると説明する。

 こうした思想の元で今回発表されたのが、POWER8のSAP HANA対応だ。LPARに両者を配置することで、基幹システムとSAP HANAとの連携を1台のPOWERサーバーで実現。朝海氏は「従来はSAP HANAは別のアプライアンスが必要だったが、同じ筐体の中でSAP HANAを稼働させることができる。より迅速なデータ分析が可能になるほか、ハードウェアの従量課金で投資を最小化できる」とアピール。朝海氏は、今まで1時間かかっていた処理が、わずか数分で完了したというレポートを示し、基幹システムとデータ分析の連携メリットを披露した。

POWER8のSAP HANA対応で、基幹システムとの連携を実現

 さらに朝海氏はOpenPOWER Foundationについても言及した。2013年にGoogleやIBMでスタートしたOpenPOWER Foundationの参加メンバーは、現在では22カ国110以上に拡大。朝海氏は、大手メーカーとの協業により自動走行車やガン治療の照射時間短縮を目指す早稲田大学(基礎理工学部 情報理工学部 笠原研究所)を紹介。オスカーコンパイラにおいて従来の3.3倍のパフォーマンスを実現する一方、電力消費量を1/4に抑えたという事例を披露した。

早稲田大学でのOpenPOWERの活用事例

 さらにハイブリッドクラウドとPower Systemsの関係については、POWERベースのベアメタル基盤をクラウドサービスのSoftLayerで提供することを発表しているほか、今回のCoDにおいてオンプレミス環境での従量課金体系が利用できるようになるという。

Power Systemsのハイブリッドクラウド対応

 拡販に向けてはSAP社内にIBM&SAP HANA検証センターを設け、導入やマイグレーション支援を行なうほか、ハイブリッドクラウド構築のための無償コンサルテーションを実施。さらにSoE環境に最適なPOWER8搭載Linuxサーバーを96万円から提供するキャンペーンを実施するという。

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