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編集部員がはじめての自作PCにチャレンジ

これであなたもPCが組める! 初めての自作PC入門

2015年04月25日 15時00分更新

文● 松野/ASCII.jp

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 筆者がPCを組み上げるにあたり、実際に選んだパーツを紹介する。慎重に構えるあまり、かなり無難な構成になってしまったが、初めての自作で失敗したくない、自作するのにどのパーツを買えばいいか分からないという初心者の方は参考にしていただくといいかもしれない。筆者が組めたのだから、読者の皆さんにも組めるはずだ。

ケース:be quiet!「SILENT BASE 800」(オレンジ)

 昨年後半に発表された、ドイツの静音パーツメーカー「be quiet!」初のPCケース。内部に吸音材を配置するなど静音にこだわったケースだが、何より筆者が惹かれたのは本体のデザインとカラーだ。ヘアライン加工が施された多角形のデザインに、ブラックとオレンジの配色が非常によくマッチしており、実を言うと半分くらいはこのケース目当てで自作を始めたと言ってもいいぐらい気に入っている。

 ただし本体がかなり大きいため、万人にオススメはできない。奥行き50cm、高さは60cm近くとATXフォームファクターに対応したケースの中でもかなり巨大で、実際部屋に置いてみると存在感がすごい。その分内部のレイアウトには余裕があり、配線しやすいというメリットもあるので、このあたりは好みや自宅の都合を考慮して選ぼう。自作初心者にとってPCケースの大きさは一つの驚きなので、可能であれば実際にケースを扱っている店舗で大体のサイズを確認するといいかもしれない。

CPU:インテル「Core i7-4790K」

 言わずと知れた第4世代Coreプロセッサーの最上位モデル。オーバークロック時の性能も魅力的だが、とりあえず定格運用をしようという場合でも4GHzという高クロック動作を実現しているため、あらゆる人にオススメできる。4万円前後とけっこう値は張るが、運用次第で数年間は最前線で活躍できそうなCPUなので、予算をかける価値はあるだろう。

メモリー:CFD販売「W3U1600HQ-4G」(4GB×2枚)

 国内では定評のあるメモリーブランド「Elixir」の製品。比較的安価で出回っており、多くのPCパーツショップで扱っているはず。筆者のような初心者が恐れるメモリーの不具合、いわゆる相性問題も少ないようなので、ビギナーが初めて購入する製品にはピッタリだ。不具合が起きた場合でも、永久保証がついているので安心できる。

 はじめ筆者は特に理由もなくCORSAIRのオーバークロックメモリーを購入しようと思ったのだが、「定格運用ならこっちも安定していてオススメ」というショップ店員さんのアドバイスを受けてこちらに変更した。分からないことがあったり、パーツ選びで悩んだ際は、一度ショップ店員さんに訊いてみるのもいいだろう。

ストレージ:Crucial「Crucial BX100」(250GB)

 高性能かつコストパフォーマンスの高いSSDで知られるCrucialの最新SSD。大人気製品となった「Crucial MX100」の後継モデルということで、特にためらうこともなく購入した。ストレージの選択は地味に悩みどころだと思うが、OSの起動や終了、ゲームデータの読み出しにも関わってくるため、できれば速度の速いSSDを搭載しておきたいところ。

 今回はCPUやビデオカードなど、他の部分に資金を費やしたため手が届かなかったが、将来的にはデータ保存用にHDDを併載する予定だ。

マザーボード:ASUS「Z97-PRO」

 ASUS製のZ97チップセット搭載マザーボード。CPUはCore i7-4790Kにすると事前に決めていたので、対応マザーで人気の高い製品を探した末にチョイス。BIOS画面も非常に見やすいし、シャンパンゴールドの渋い配色もナイス。

 ところで、初心者が一番悩む、というか何を基準に選んだらいいか分からなそうなのがこのマザーボードなのではないだろうか。PC自作の要であり、適当に選ぶと後の拡張などでツラい思いをする可能性があるので、ここでポイントをいくつか紹介しておこう。

 一番重要なのは、各パーツの規格をしっかり確認すること。PCケースのサイズ、CPUやメモリーの規格はマザーが左右するといっても過言ではない。マザーボードにはサイズごとに「ATX」「Mini-ITX」などの規格があり、ATXマザーならATX対応のケースが必要だし、より小さいMini-ITXマザーはMini-ITX対応のケースが必要だ。複数のフォームファクターに対応するケースもあるため、しっかり選ぼう。

 また、取り付けるCPUがインテル製かAMD製かによっても対応製品が分かれる。このあたりはPCショップに行けば大きく書かれているはず。例えばインテル製CPUの中にも「LGA1150」「LGA2011」など、CPUソケットの規格がいくつかあるので、こちらもCPUに適合するものを選ぶ必要がある。さらに搭載チップセットに「Z97」「H87」などの種類があり、チップセットが古いものだと次世代CPUに対応しない場合があるので注意が必要だ。AMDにも同じく「Socket FM2+」「Socket AM1」などのソケット規格があるので、購入の際は必ず確認しよう。

 現行のメモリーは大まかに分けて「DDR3」「DDR4」の規格があり、DDR4が最新規格だが、現在のところ一部のハイエンドなマザーボードにしか採用されていない。互いに互換性がないので、DDR3メモリー対応マザーボードを選んだのにDDR4メモリーを買ってしまった、なんてことがないように気をつけよう。

 もうひとつ気を付けたいのは、マザーボードに日本語マニュアルが付属するかどうか。基本的に自作の手順を解説するマニュアルはマザーに付属しており、特に周囲に頼れる人のいない初心者はマニュアルが読めないとツラいかもしれない。ASUSなど日本語マニュアルを付属してくれるメーカーの製品を購入しておくのが安心だ。

(次ページ、ビデオカードや電源ユニットの紹介に続く)

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