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山谷剛史の「アジアIT小話」 第97回

スペックもUIも進化!? シャオミの最新スマホ「紅米2」を買ってみた!

2015年04月23日 12時00分更新

文● 山谷剛史

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インターフェースの「MIUI」も
別物と言っていいほど様変わり

紅米2(左)と紅米(右)のホーム画面

 小米のスマホユーザーに小米が好きな理由を聞くと、使いやすさを挙げる人が多い。すなわち、中国メーカーのカスタムROMで最も普及しているMIUI(米柚)が評価されているというわけだ。

 今は小米のスマホが単にお買い得だから買う、というわけではない。当初はお買い得だからという理由でマニアから小米のスマホが売れていったが、買ってみれば、ハードウェアレビュー記事では紹介されなかったMIUIの使い勝手に惹きつけられる人が多かったようだ。

紅米2(左)と紅米(右)のカメラメニュー画面

紅米2(左)と紅米(右)の簡易設定画面

 アプリは、セキュリティー系のユーティリティ、オフィスソフト用ドキュメントやPDFファイル閲覧用の「WPS Office」や百度の「IME」といったアプリがプリインストールされており、Google系アプリは消えている。

 紅米から紅米2に移行すると、MIUI5がMIUI6となる。画面は一新し、新機種を利用している実感を受ける。ホーム画面だけでなく、カメラアプリやウェブブラウザーのブックマーク、音楽アプリ、時計アプリ、ファイルマネージャー、そして設定メニューまでもガラっと変わっている。

紅米2(左)と紅米(右)のホーム画面において、それぞれメニューボタン押下したところ

 さらに、ホーム画面中のメニューボタンを押したときの挙動も、MIUI5ではメニュー画面のカスタマイズができるが、MIUI6では起動中のアプリの一覧が表示されるようになる。

従来のMIUI5のほうがよかった、という声も

紅米2(左)のファイルマネージャーではタイムスタンプ表示がないが、紅米(右)では表示されていた

 「バージョンアップ」や「改善」というよりは、中国式試行錯誤により「ほぼ別モノになった」と言っていい。中国のポータルサイトやウェブサービスで、日本人には気まぐれに見えてしまうほど、しばしばバージョンアップと称した、まったく異なるモノへのメタモルフォーゼが起きることがしばしばあり、それとデジャブする。

 「見た目はよくなっているが劣化した」とMIUI6を歓迎せず、自らバージョンダウンするユーザーも目立つ。

 MIUI6ではRoot化もプリインストールされているMIUIではできなくなってしまった。それでも中国人は、PCの時代から開発者による気まぐれともいえる激しい使い勝手の変化を受け入れている。最新のMIUIがどんなに酷評でも、その程度の理由で中国人の小米離れは起きない。


山谷剛史(やまやたけし)

著者近影

著者近影

フリーランスライター。中国などアジア地域を中心とした海外IT事情に強い。統計に頼らず現地人の目線で取材する手法で,一般ユーザーにもわかりやすいルポが好評。書籍では「新しい中国人~ネットで団結する若者たち」(ソフトバンク新書)、「日本人が知らない中国インターネット市場」「日本人が知らない中国ネットトレンド2014」(インプレスR&D)を執筆。最新著作は「中国のインターネット史 ワールドワイドウェブからの独立 」(星海社新書)。

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