自作の“猫撮り棒”で猫は釣れるか!?
さてここからが本題。
猫を撮るといっても、棒につけたカメラを差し出しただけだと、いぶかしげな顔をされるだけでちょっと芸がない。もうちょっと面白い写真にしたい。
もしかして、これと猫じゃらしを組み合わせたら、猫撮り棒が「猫釣り棒」になるんじゃないか?
というわけで、作ってみた。「猫釣り棒」。
要するに、自撮り棒に猫じゃらしを輪ゴムで固定しただけです。何の手間暇もかかってない上にしょうもなくてすみません。
強いて工夫を上げるとすれば、広角ズームレンズ。9-18mmの超広角ズーム。その方が迫力がでるし、猫が多少動いてもなんとか収まってくれるのだ。
逆に標準ズームの広角側だと画角が足りなくて、猫が動いたときに画面からはみでちゃうのだ。
このシステムはうまくいくか。もちろん試したのである。
日陰でくつろいでる猫に向かって、猫釣り棒をそっと差し出してみた。猫がうまく釣られてくれるかドキドキの瞬間が、前ページ冒頭写真だ。猫じゃらしの先っぽが写ってるのがミソ。
うーむ。猫はまったく興味なさげではないか。めんどくさいな、って顔をされちゃったではないか。なんてこった。
だがしかし、ここで油断してはいけないのだ。どうでもよさげな顔をしていながら、一瞬でばっと襲いかかるのが猫なのである。その緩急が猫なのである。
その一瞬が勝負なのだが、AIR A01はWi-Fiでスマホからコントロールする分、どうしてもタイムラグが大きく、一瞬の勝負にはまず勝てない。
そこでカメラを連写モードにし、猫が反応しそうだと思ったら、先を読んですかさず連写するのである。
猫が動きそうだと思ったら連写! あ、釣れた!
めでたしめでたし。
ほんと、表情ひとつ変えずにばっと前足が出てくるところがもうたまらんですわ。
超広角じゃないと肝心なところがはみ出ちゃう、って意味がこれでわかってもらえたかと思う。
結局のところ、ベルボンのCVSS-6はもうすっかり、猫撮り棒である。自撮り棒は自分を撮るためだけにあるのではないのだ。
AIR A01のような小さなカメラはこのように工夫次第でいくらでも遊べるので、カメラで遊びたい方はぜひ。
■Amazon.co.jpで購入
小さな工夫でプロ級に!デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書)荻窪 圭(著)宝島社
古地図とめぐる東京歴史探訪 (ソフトバンク新書)荻窪 圭(著)ソフトバンククリエイティブ
デジタル一眼レフカメラが上手くなる本 基本とシーン別の撮り方60上原 ゼンジ、桃井 一至、荻窪 圭(著)翔泳社
デジカメ撮影のネタ帳 シーン別ベストショットの撮り方荻窪 圭(著)MdN
古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド (玄光社MOOK)荻窪 圭(著)玄光社
筆者紹介─荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

この連載の記事
- 第708回 猫撮影に機動力と汎用性が最適な「iPhone 12 Pro Max」で撮った猫たち
- 第707回 人がいても関係ナシ! 春の昼寝猫たちを富士フイルム「X-T4」で激写!
- 第706回 富士フイルム 「X-T4」に望遠レンズ縛りで猫を撮影した
- 第705回 富士フイルム「GFX100S」で撮った猫写真が超美麗で衝撃を受けた
- 第704回 富士フイルムの新しい望遠レンズでぐぐっと猫に寄って撮る
- 第703回 ソニー「α7C」を使って寺社で出会った猫を撮る
- 第702回 西日本の旅先で出会った猫を撮影したカメラで振り返る
- 第701回 外出できないこんな世の中だから北の旅先猫とカメラを振り返る
- 第700回 700回記念! 連載初期の猫とカメラで昔を懐かしむ
- 第699回 シグマの手ごろな単焦点レンズとソニー「α7C」の組み合わせは猫撮影がはかどる
- 第698回 外出する代わりにレンズを買って室内で飼い猫を撮ろう!
- この連載の一覧へ