ポタフェス2014 第6回
Astell&KernとJH Audioがユニバーサル・イヤモニの分野で独占契約
イヤモニの神ジェリー・ハービー氏、Astell&Kernとの協業を語る
2014年12月22日 09時00分更新
12月20日~21日の2日間開催されたポタフェス2014。その会場内、Astell&Kernブースに、意外な人物が立っていた。JH Audioのジェリー・ハービー氏だ。
IEM(In Ear Monitor)の神様などとも表現される人物。自身で立ち上げたUltimate Earsの売却後、自身の頭文字を取ったオーディオブランドJH Audioを立ち上げた。耳型をとってアーチストやエンジニア専用の1品を作る“カスタムイヤモニ”の分野でコアな信頼を得る、世界的ブランドに成長させている。
ではなぜJH Audioの中心人物がAstell&Kernのブースにいたのか。それはAstell&KernとJH Audioの協業で生まれた、ユニバーサル型イヤモニの新製品「Layla」と「Angie」の世界初公開が、ポタフェスの会場で実施されたためだ(関連記事)。
しかし両社の関係はそれだけにはとどまらないようだ。
JH AudioのユニバーサルIEMは、すべてAstell&Kernから
21日の夕方に会場内で実施されたAstell&Kernのステージイベントでその概要が示された。
大きなポイントとしてはJH AudioとAstell&Kernの関係が今回のLaylaおよびAngieにとどまらず包括的な独占契約となっている点がある。独占パートナーシップとして、今後登場するユニバーサル型(カスタムイヤモニを除いた一般ユーザー向け)の製品はすべて、Astell&Kernとの協業製品となり、パッケージなどにも両者のブランドが記載される。
販売に関しても、Astell&Kernが全世界に持つ販売チャネルを利用。JH Audio製品の国内代理店は、これまでミックスウェーブが担当してきたが、今後はJH Audioのカスタムイヤモニはミックスウェーブ、ユニバーサル型イヤモニはAstell&Kernの代理店であるアユートが取り扱うことになる。
ハイエンドイヤフォンのLayla | 同じくその姉妹機Angie |
なお、LaylaおよびAngieは、2015年1月に受注開始。米国での価格はLaylaが2499ドル、Angieが1099ドルとなる点も明らかになった。ちなみに音楽好きであれば想像できるように、Laylaはエリック・クラプトン、Angieはローリング・ストーンズに由来する名称である。
Laylaは12個という驚異的な数のBAドライバーを内蔵。焼き付けたチタン、カーボンといった素材を使用し、ギターのピックをイメージした独特の形状を持っている。Angieは8個のドライバーを内蔵。アルミ製のボディーにカーボンのフェイスプレートをあしらい、内部にケブラーを使用しているという。
音質に関しては、JH AudioとAstell&Kernのコラボモデルとして先行して販売されている「AKR03」がステージミュージシャン向けだったのに対して、リファレンス機として、ミキシングやモニタリングエンジニアなどの使用を想定しているものとなるという。LaylaとAngieには、AKシリーズ用のバランス交換ケーブルも付属する。
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