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PCとしての生産性の高さと、タブレット並みの持ち運びやすさ

Core M搭載の「LaVie U」は次世代の2-in-1 Ultrabookだ!

2015年01月14日 08時20分更新

文● 高橋量

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 同じくNECパーソナルコンピュータから10.1型のWindows 8.1タブレット「LaVie Tab W」がリリースされているのをご存知だろうか。キーボードが付属するモデル「TW710/T2S」と比べてみると大きさはわずかに異なるものの、デザインはほぼ同じように見える。

「LaVie U」(写真左)と「LaVie Tab W」のキーボード付きモデル「TW710/T2S」(写真右)

ボディカラーもほぼ同じだが、「LaVie U」のほうがやや薄い金色のようにも見える

 1台ずつ見ると大きさはあまり変わらないように思えるが、並べてみるとだいぶ違うことがわかる。ディスプレー部にはふた周り以上の差があるように感じた。重量も「LaVie Tab W」のほうがだいぶ軽い。持ち運びやすさなら「LaVie Tab W」に軍配が上がるが、PCとして使いやすさなら画面の大きな「LaVie U」が有利だ。

「LaVie Tab W」と「LaVie U」を重ねてみると、両モデルの大きさの違いがよくわかる

高さは「LaVie U」が9.6mmであるのに対し、「LaVie Tab W」は8.9mmと薄い

「LaVie U」と「LaVie Tab W」のサイズ/重量の違い
機種名LaVie U(LU550/TSS)LaVie Tab W(TW710/T2S)
サイズ幅301.1×奥行192.5×高さ9.6mm幅256.5×奥行177×高さ8.95mm
重量約822g約598g

USB付きキーボードは「LaVie U」だけ

 付属キーボードの作りもほぼ同じ。「LaVie U」のほうがサイズが大きいぶんベゼルに余裕があるが、キーピッチは両モデルとも18.5mmでまったく同じ。ただしEnterキー周辺は「LaVie Tab W」のほうが窮屈で、使い勝手は「LaVie U」が上だ。また「LaVie U」ではキーボードの左側面にUSB 2.0端子が用意されているが、「LaVie Tab W」には用意されていない。

「LaVie U」(写真左)と「LaVie Tab W」(写真右)の付属キーボード。キーピッチはどちらも18.5mm

「LaVie U」のほうがキーボードベゼルとEnterキー周辺に余裕があるため使いやすい

「LaVie Tab W」のキーボード(写真上)にはUSB端子が用意されていない

付属のデジタイザーペンは両モデルとも同じものだ

比べて分かる「Core M」の威力

 続いて構成パーツの違いについて見てみよう。「LaVie U」ではデジタイザー対応の「LU550/TSS」がCore M-5Y71(1.20GHz)、デジタイザー非対応の「LU350/TSS」がCore M-5Y10(0.80GHz)をCPUに採用している。一方の「LaVie Tab W」はAtom Z3795(1.6GHz)だ。それぞれのCPUの違いは以下のとおり。コア数はAtom Z3795のほうが多いが、総合的な性能はCore M-5Y71のほうが優れている。グラフィックス機能も、インテル HD グラフィックス 5300をCPUに内蔵したCore Mシリーズのほうが高性能だ。

「LaVie U」と「LaVie Tab W」で採用されているCPUの違い
Core M-5Y71Core M-5Y10Atom Z3795
コア数/スレッド数2/42/44/4
動作周波数1.20GHz800MHz1.59GHz
最大動作周波数2.9GHz2GHz2.39GHz
キャッシュ4MB4MB2MB
グラフィックス機能インテル HD グラフィックス 5300インテル HD グラフィックス 5300インテル HD グラフィックス

「LU550/TSS」には“Broadwell-Y”こと「Core M」シリーズの最上位版であるCore M-5Y71(1.20GHz)が搭載されている

2コア/4スレッドで4コアのAtom Z3795と比べると非力な印象があるが、最大動作周波数が2.9GHzと高く、ここぞというときのパワーで勝る

 メモリーはどちらもLPDDR3 4GBだ。ただし「LaVie Tab W」はOSが32ビット版で、システムが実際に利用できる容量は3GB程度しかない。またCore M-5Y71のほうがAtom Z3795よりメモリー周りの性能が高いため、メモリー性能は「LaVie U」のほうが上だ。

「LaVie U」(左)と「LaVie Tab W」(右)のメモリー利用状況。「LaVie U」のメモリー使用率の上限は「3.9GB」であるのに対し、「LaVie Tab W」は「2.9GB」となっている

「CPU-Z」による「LaVie U」(左)と「LaVie Tab W」(右)のメモリー情報。「LaVie U」のほうが容量が大きく、性能も高いことがわかる

スペック重視なら「LaVie U」
モバイル重視なら「LaVie Tab W」

 ストレージは「LaVie U」が128GBのSSDを搭載しているのに対し、「LaVie Tab W」は64GBのeMMCだ。SSDとeMMCでは、アクセス速度と容量の面でSSDのほうが高性能である。

「CrystalDiskInfo」によるストレージの詳細情報。試用機ではサムスン製の128GB SSDが利用されていた

試用機のパーティション構成。Cドライブには97.87GB割り当てられている

試用機のCドライブの空き容量は59.4GBだった

 そのほかの違いについては、以下の表をご覧いただきたい。主にディスプレーの解像度とリアカメラの画素数、センサーの構成、OSやオフィスアプリの種類などが異なっている。

LaVie UとLaVie Tab Wのスペックの違い
LaVie U(LU550/TSS)LaVie Tab W(TW710/T2S)
CPUCore M-5Y71(1.20GHz)Atom Z3795(1.6GHz)
メモリー4GB
ディスプレー11.6型IPS液晶(1920×1080ドット)10.1型IPS液晶(1920×1200ドット)
グラフィックスインテル HD グラフィックス 5300(CPUに内蔵)インテル HD グラフィックス(CPUに内蔵)
ストレージ約128GB SSD約64GB
通信機能IEEE 802.11ac/a/b/g/n(インテルWiDi対応)、Bluetooth 4.0IEEE 802.11ac/a/b/g/n、Bluetooth 4.0
インターフェースUSB 3.0端子×1、USB 2.0端子×1(キーボードに搭載)、microHDMI端子USB 2.0端子、microHDMI端子
カメラ機能前面約200万画素のHD解像度(1080p)カメラ、背面約500万画素のHD解像度(1080p)カメラ前面約200万画素のHD解像度(1080p)カメラ、背面約800万画素のHD解像度(1080p)カメラ
カードスロットmicro SD/microSDHC/microSDXC対応メモリーカードスロット
センサー加速度センサー、地磁気センサー、ジャイロセンサー、照度センサーGPS、加速度センサー、地磁気センサー、ジャイロセンサー、照度センサー
ポインティングデバイスデジタイザー(電磁誘導方式)、マルチジェスチャー対応タッチパッド
サイズ幅301.1×奥行192.5×高さ9.6mm幅256.5×奥行177×高さ8.95mm
重量約822g約598g
バッテリー駆動時間約8時間(JEITA 2.0)約9.8時間(Wi-Fi接続時)
OSWindows 8.1 Update(64ビット)Windows 8.1 with Bing(32ビット)
オフィスアプリOffice Home and Business Premium プラス Office 365 サービスOffice Home and Business 2013
主な付属品デジタイザーペン、キーボード、ACアダプター

 総合的に見ると、マシンパワーの面では「LaVie U」のほうが上だ。だが持ち運びやすさや「LaVie Tab W」に搭載されているGPSのほうが重要だと考える人もいるだろう。PCとしての性能を重視するか、モバイルデバイスとしての機能を充実させるかによって、最適なモデルを選びたい。



(次ページ、「「Core M」のパワーは、Core i3/Pentium以下、Atom/Cerelon以上」に続く)

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