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”次のスマホ・タブレット”が分かる! 部材や充電が熱いCEATEC 2014

2014年10月09日 11時00分更新

文● 林佑樹(@necamax

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MITSUMIおよびTDK
スマホ用カメラを進化させる光学手ぶれ補正ユニット

 光学手ぶれ補正ユニットはスマホのカメラ、また強化ガラスはタッチパネルなどに採用されており、ASCII.jp読者ならお世話になっている人は多いだろう。それらをパーツ単体で見られることは少なく、またデモを見られるのもCEATECならではだ。

 光学手ぶれ補正ユニット、OIS AF(Optical Image Stabilizer:光学式手ぶれ補正、AF:オートフォーカス)アクチュエーターを展示していたのはMITSUMIとTDK。MITSUMI側はパネルなどによる解説はなく、デモによる実力提示のみと割り切ったものだったが、片手でもってぶらついている状態でもビタっと止まるのがすぐに分かるものだった。TDK側はパネルとデモで、内部構造も分かるようになっていたので、最近のスマホ用カメラに興味をもっているのであれば、両方ともチェックしてみるべし。

MITSUMIにあった、手ぶれ補正およびオートフォーカス用OIS AFアクチュエーターのデモ機。振動している状態になっており、ボタンを押すと手ぶれ補正が有効化され映像でその効果が分かるというもの

OIS AFアクチュエーターの実機

こちらはTDKのOIS AFアクチュエーター。図説もあるので構造把握にちょうどイイ感じ

日本電気硝子
鉄球を落としても割れない化学強化専用ガラス「Dinorex」

 日本電気硝子では、Galaxyシリーズなどに採用されている化学強化専用ガラス「Dinorex」のデモがあった。化学強化専用ガラス上に鉄球を落とすというもので、通りかかる人がそれぞれ落下ボタンを押していたが割れる様子がまったくなかった。

化学強化専用ガラス「Dinorex」のデモ。採用されたスマホ・タブレットも展示されていた

Dinorexの解説パネル

 また、超薄板ガラス(G-Leaf)で樹脂を挟んだガラス-樹脂 積層体「Lamion」を延々と曲げているデモもあった。曲げることが可能で、ガラスとしての特性を維持しつつ軽量化にも成功したものだ。これはぐにょんぐにょんと曲がる様子を見たほうがいい。

Lamionのデモ。写真のように伸ばされては曲げられていた

ビクトレックス
スマホスピーカーの振動板APTIV Films

 ビクトレックスではスマホ用スピーカーの振動板を見ることができた。「VICTREX PEEK」という熱可塑性樹脂を販売するほか、「APTIV Films」も提供している。APTIV FilmsはVICTREX PEEKのフィルム版で、高温耐性がありつつもフィルムであるため加工のしやすさがウリだという。そのAPTIV Filmsで作られているのがスマホ用スピーカーなのだそうだ。

 熱に強いため、バッテリーの真横で大音量を鳴らしても破損することがなく、かつ軽量になる。そうした理由から採用されている。またイヤホンにも利用されているため、読者の方が今まさに使用しているイヤホンにもAPTIV Filmsがあるかもしれない。

APTIV Filmsで作成されたスピーカーの振動板

コーティングも可能でコイルのフィルム層を大幅にカットできるのだそうだ。写真左に映っているものがそれ

PEEKとCu合金の合わせ技として展示されていたのが、ボディに直接描ける回路。回路線幅4µmでPEEK自体が熱にも強くはんだにも耐えられるそうだ。スマホであれば基板を入れる必要がなく、ボディに直接チップを載せていけるというわけだ

その試作品

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