世界的IT企業の米グーグルがプロジェクトを推進するなど、なにかと注目を集める自動車の自動運転技術。すべてを自動化できるのはまだ未来の話だが、この技術の部分的な導入には自動車メーカー各社が積極的に取り組んでいる。
メルセデス・ベンツが11日、国内向けに発表した新型Cクラスもその1つ。環境性能や快適性はもちろんのこと、運転者の疲労をやわらげ、安全性を高める機能が大きく進化。安全運転支援システムとなる「インテリジェントドライブ」を搭載した。昨年発表した新型Sクラスに導入している最新鋭の技術の多くがこのCクラスにも採用されているという。
「インテリジェントドライブ」の根幹は、車両の周囲360度をカバーするカメラやセンサー、レーダー。これらから得られたデータを安全運転支援システムにいかす。先行車両、横切る車両、後方車両、対向車、歩行者などを検出してその位置を特定し、状況を判断して、アクセル、ブレーキ、ステアリングを自動でアシスト。「部分自動運転」を可能とした。
代表的な機能として、「ディストロニック・プラス(ステアリングアシスト付)」は、先行車を認識して速度に応じた車間距離を維持しつつ、車線のカーブと先行車両との距離にあわせてステアリング操作をアシストする。「BAS プラス(飛び出し検知機能付ブレーキアシスト・プラス) 」は、先行車に加え、前方を横切る車両や合流してくる車両、さらには歩行者などとの衝突の危険性を検知した場合、ドライバーにディスプレイ表示と音で警告。急ブレーキを促し、ドライバーのブレーキが弱い場合にはブレーキ圧を増幅することで急ブレーキの効果を高める。
ほかにも、「PRE-SAFEブレーキ(歩行者検知機能付)」や「リアCPA(被害軽減ブレーキ付後方衝突警告システム)」、「アクティブレーンキーピングアシスト」、「アダプティブハイビームアシスト・プラス」などを搭載する。自動運転技術は着実に進歩し、実用化も進んでいる。