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1/10GbE対応のボックス型スイッチ3シリーズを発表

デル、新OS搭載の「Dell Networking Nシリーズ」投入

2014年03月07日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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3月6日、デルはエンタープライズ向けの1/10GbE(Gigabit Ethernet)対応スイッチ「Dell Networking Nシリーズ」を発表した。新OSであるDell Networking OSを搭載し、統一した操作性を実現したほか、SDNにも対応した。

PowerConnectからDell Networking Nシリーズへ

 Dell Netwoking Nシリーズはエンタープライズ向けのボックス型のスイッチで、従来「PowerConnectブランド」で提供されたシリーズのリプレースになる。

 Nシリーズでは、Linuxをベースにデルが独自に開発した「Dell Networking OS 6」を搭載。統一したコマンドやユーザーインターフェイスで操作できる。機能面でも、新たにアクティブ-アクティブのループフリー冗長構成を実現するマルチシャーシリンクアグリゲーション(MLAG)や指定された優先順位に基づいてパケットを転送するポリシーベースルーティングなどをサポートする。また、USBキーを使った自動設定機能も搭載している。

Dell Netwoking Nシリーズの概要

 業界標準のコマンドラインインターフェイスをサポートするほか、RPVST+やCDPなどシスコ独自のプロトコルとの相互接続制も確保するという(OS 6.1にて対応)。なお、SDNに関してはOpenFlow 1.0のみサポートし、安定版である1.3への対応は年内を予定している。

 今回は、1GbE対応のスイッチ「N2000」、1GbE対応のL3スイッチ「N3000」、10GbE「N4000」の3シリーズが投入される。全機種で最大12ユニットのスタッキングが可能。エネルギーの利用効率にも配慮されており、EEE(Energy Efficient Etehrnet)や低電力PHYにより、無効なポートやアイドル中のリンクへの電力を削減できる。また、45℃で動作可能なFreshAirにも準拠する。

記者発表会の会場に展示されていた「N3042」(左)と「N2024」(右)

 最大220Gbpsのファブリックを持つN2000シリーズは、最大48の1GbEポートを搭載。アドバンスドLayer 2+機能を持ち、スタティック/RIP対応のルーティングが可能になっている。価格は30万5600円(税別)から。

 最大260Gbpsのファブリックを持つN3000シリーズはN2000と同じ1GbEスイッチでありながら、デュアルSFP+とデュアル10GBASE-Tをサポートするホットスワップ拡張モジュール、デュアル80PLUSのホットスワップ可能な電源が利用可能。また、アドバンストLayer 3機能も搭載されている。価格は59万6900円(税別)から。

 最大1.2Tbpsのファブリックを持つN4000シリーズは、最大64の10GbEポートを搭載できる。デュアルQSFP+とクワッドSFP+、デュアル10GBASE-Tをサポートするホットスワップ拡張モジュール、デュアル80PLUSのホットスワップ可能な電源が利用可能。同社のストレージである「Dell EqualLogic」とのプラグアンドプレイ設定も実現するという。価格は個別見積。

顧客ニーズに合わせた製品の多彩さを追求

 冒頭に登壇したデル エンタープライズソリューショングループ ネットワークセールスグループ統括部長の原正樹氏は、「従来は、サーバーといっしょにネットワーク機器という場合が多かったが、Nシリーズはネットワークからビジネスを創出できるようにする」と述べ、サーバー管理者のみならず、ネットワーク管理者に対して製品を訴求していくとアピールした。

デル エンタープライズソリューショングループ ネットワークセールスグループ統括部長 原正樹氏

 また、米デル Dell Networking プロダクトマーケティング・ディレクター ジョナサン・セクラー氏は、40GbEやボックス型、ブレードスイッチングなど各分野で高いシェアを実現していると説明。2013年は2万5000弱の新規顧客が増えたほか、市場を上回る成長を遂げているとアピールした。

米デル Dell Networking プロダクトマーケティング・ディレクター ジョナサン・セクラー氏

 今回発表されたNシリーズでは効率性を求めるデータセンターやモバイルでのワークスタイルを構築しているキャンパスのネットワークに最適なソリューションを提供するという。また、Nシリーズに限らず、旧Force10ブランドのCシリーズやワイヤレス製品、あるいはSDN対応など、顧客のニーズにあわせた幅広い選択肢を提供するのが、Dell Networkingブランドの戦略だと説明した。

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