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ビッグデータ時代に顕在化するクラウドの弱点を解消!

IoTとフォグコンピューティングを支える「Cisco IOx」とは?

2014年02月26日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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2月25日、シスコシステムズはIoT(Internet of Things)時代を支える「フォグコンピューティング」向けの新プラットフォームである「Cisco IOx」を発表した。ルーターに開発環境を提供することで、処理をエッジ側で実行し、中央集約の難しいクラウドコンピューティングの弱点を補う。

Cisco IOx搭載のCisco 1000 Series Connected Grid Routers

 フォグコンピューティングとは、クラウドコンピューティングを拡張し、ネットワークのエッジにまで拡張し、物理的にエンドユーザーの近くに分散配置するという概念。データと処理をクラウドに集約するのではなく、データが生成される場所に近い部分にアプリケーションを配置することで、より多くのデータを活用し、価値を引き出すことが可能になる。このネットワークのエッジ側に配置されるのが、クラウド(雲)に対して、フォグ(霧)で、この分散型のクラウドアーキテクチャをフォグコンピューティングと呼んでいる。

 フォグコンピューティングは、今後のIoT(Internet of Thing)の時代を見据え、昨年シスコから発表された概念になる。ネットワークに接続されるスマートデバイスの数は、控えめに見積もっても2020年までに500億台に上り、電気や電話が普及した5倍速度になる。また、これらのデバイスが生成するデータは指数関数的に増加しており、毎日2エクサバイトのデータが世界中で生成されているという。

 こうした膨大なスマートデバイスやデータを既存のクラウドに移して、分析に行ない、役立つコンテンツに変換するには多くのコストと手間がかかる。そのため、クラウドとエンドポイントの間にフォグのレイヤーを設け、クラウドと連携することによって処理の効率化を実現できるのが、フォグコンピューティングのメリットになる。

 今回発表されたCisco IOxは、データの発生元に近い場所でアプリケーションを実行可能にするフォグコンピューティング用のプラットフォーム。シスコのネットワークOS「Cisco IOS」とLinuxを統合したアプリケーションの開発環境(APIやSDK)を提供するという。PaaSやVMをサポートするほか、対応言語もプラグイン可能。また、アプリケーションの集中管理やライフサイクル管理もサポートされる。 Cisco IOxに対応した製品は、今春より順次リリース予定。

 具体的なIOxの実用例としては、センサーによって製造ラインの故障や異常を予防保全する「スマートファクトリ」や、エネルギーの需要や供給状態、最安料金などでダイナミックにエネルギーを切り替える「スマートグリッド」、交通が途絶え場合に信号をオフにしたり、点滅光を検知することで救急車が空いた車線を通す「スマート交通システム」などが挙げられるという。

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