カメラを使い慣れたユーザー向けの「α6000」
一方、α6000はというと、これは慣れているユーザー向けの設計になっている。α5000はボタン類が最小限になっているのに対して、α6000はモードダイヤルやコントロールダイヤル、AEL(AEロック)などがあり、ちゃんと設定しながら撮影したい人を意識している。レイアウト的にはNEX-7と似ているため、機種変更した場合の戸惑いは少ないだろう。NEX-5系統からのステップアップの場合は、少し慣れが必要になるハズだ。
また、分かりやすい違いとしては、有機ELファインダー「OLED Tru-Finder」(トゥルーファインダー)がある。低遅延とのことだったが、フレームレートは30fpsのようで、シャッターのタイミングをつかみにくく感じた。プレビュー用ディスプレー側よりもフレームレートが低いため、しばらく慣熟が必要だろう。といっても、電子ビューファインダーがあるとフレームワークが楽なのは確かなので、状況に応じて使用すれば今まで以上に楽しく撮れるのではないだろうか。
有機ELファインダーの遅延は慣れの部分だが、シビアなタイミングを要求されるシーンには厳しいと感じる人が多いだろう(それでも、NEX-7より応答性はよくなっているようだ)。運動会や低速の車両にはいいが、それ以上の動体となると、AF-Cと連写で押さえることになる。
もうひとつ、位相差検出方式とコントラスト検出方式を組み合わせた「ファストハイブリッドAF」によりフォーカスまでの時間がごく短く、会場で動体を捉えてみたところスムーズに追うことができた。よりシビアなシーンにはαマウント(αシリーズといえなくなったのがやや面倒だ)のボディといった住み分けだろうか。なお、さらに遅延を減らせるかもと説明員は話してくれた。どうしても信号的な限界はあるが、今後のファームウェアアップデートに期待したい。
ともあれ、α5000、α6000、α7とEマウントのラインナップが揃った。CP+ではαマウントのボディの発表はなかったのが残念だが、天候の影響を受けにくく、CP+へ足を運べる読者は会場でネットリと触ってみてほしい。