効率化とは異なる軸でECの体験を
── ロコンドのインパクトは何だと思いますか?
田中 幸せであり、われわれの言葉で言うほっこりだと思いますね。これはなかなかひところでは表現しにくいですが、奥様が一度ロコンドで買うと、次は旦那さんや子供さんにも買う。そうすると家の中で試着大会が始まるんですね。多くの旦那さんにとって、外で奥様の試着の相手をすることほど苦になることってないんじゃないかと思いますが、でも家の中であれば子供さんが暴れても大丈夫ですし、麗しい奥さんの姿も旦那さんも見られるしということで体験が作れるんですね。実際そうされているお客さんもいらっしゃって。これは単に店舗じゃなくてネットで買うってだけではなくて、試着をおうちでするということで、ほっこり体験がぽこぽこと作れる。これは日本にとっても重要なインパクトだなと僕は思っています。
彼氏と彼女の関係で言えば、誕生日なんかに彼女のために5足の靴を選んで、その中から選んでいいよといったコミュニケーションも取れますよね。これは別のほっこり体験なんですね。そういうお客様の中の体験自体がいいと思っているんです。便利というところで完結せず、体験を作れるECというところに可能性があると思うんですね。
── 効率化とは違ったECの新しい姿ということですね。面白い領域かと思いました。本日はありがとうございました!