2013年11月1日、アップルの9.7型タブレット「iPad Air」が発売された。スリム化と軽量化のインパクトがあり、前評判では初代iPadやiPad 2ユーザーからの買い替え組が多そうな印象だ。iPhone 5sと同じく64bit CPUの「A7」、モーションコプロセッサー「M7」を備え、Retinaディスプレイを継続採用したモデルとなっている。毎度のように、東京・銀座のアップル直営店「Apple Store,Ginza」には発表時点から待機する猛者が登場しており、いつものアップル製品発売日のノリはそのままだ。
日本において、9.7型以上のタブレットデバイスは、それほど人気ではない。日本人の一般的な体格には大きめとなってしまうため、どちらかというと7〜8型サイズのデバイスに注目が集まりやすい。iPadシリーズでも同様で、9.7型の第4世代iPadよりも、7.9型のiPad miniを好む方は多いはずだ。そんな中、軽量化(469g)とスリム化(7.5mm)を実現することで印象を改めたiPad Airを気に入って、購入を検討したいという方はかなりいるだろうと予想していた。
ただ、生産数が少ないといったウワサもなく、手に入れやすそうだったため、ダラダラと昼間にでも買いに行けばいいかと思っていたのだが、編集部から「いつもの作業をやらないとか、あなた、それでも男ですか。軟弱者!」と煽られたので、スキンシールのベースを10月31日の早朝に急造することになった。とりあえず、そのあたりは後々触れるとして、早朝の様子を見ていこう。
始発時点で、80人くらいの行列
一時的に姿を消している方もいるため厳密な数は不明だが、もぬけの殻状態の方も含めてカウントしてみたところ、11月1日午前4時10分時点での行列の人数は80人程度だった。
1度でもiPad/iPad miniの待機列に並ぶと分かるのだが、Wi-Fiモデル購入者が多く、携帯キャリアとの契約といった手続きがないため会計がすぐに終わる。そのおかげで、100〜200人目あたりまでは発売開始後の待ち時間は長くないのだ。また、ストアの1〜2階、4階を使って応対してくれるため、“いの一番”にほしいのでもない限り早くから並ぶ必要もない(iPhoneの場合は、端末そのもの以外に携帯キャリア側の処理があるため、なるべく早めに並んでおくと待機ストレスが少なかったりする)。
しかも今回の場合、前日の終電時刻から並び初めても数時間待機するだけで、iPhone 5sの2日間待機に比べれば、とてもぬるいミッションといえた。座って、タブレットやスマホで時間をつぶしているだけでいいし、思ったよりも寒くなかった点も幸いした。iPhone 5s時に10日間ほど並んだ小鳥遊氏が近くにいたのだが、同様に「すごい楽」と発言していた。人って慣れていくものなのね……。
午前8時で300人以上の行列、そしていよいよ発売開始—
午前6時過ぎ、行列の圧縮がスタート。差し入れなどをもらっている間に午前8時となり、販売開始になった。アップルによれば、この時点で300人以上が並んでいたそうだ。
また、過去のパターンだと、ゴッソリと待機者をストア内に押し込むのだが、ムービーの撮影があるからか、先頭の人だけが先に入店し、購入処理を済ませて、退店するまでをカメラで追っていた。以降も少人数ずつ店内に案内される形が続き、いつもよりちょっと遅い列処理になっていた。この様子は、過去の新製品発表時のビデオのように、発表会などで利用されると思われる。
