市場調査会社の米eMarketerは現地時間4日、米アマゾンの広告収入が2012年の世界市場で6億1000万ドルに達すると発表した。Eコマースの巨人がインターネット広告でも存在感を高めつつあるようだ。
11年の広告収入は約4億2000万ドルで、前年比では約52%の大幅なプラス成長を記録。12年の6億1000万ドルは前年比で約45.5%増となり、13年の予測としては約36.9%増の約8億3500万ドルにまでのぼるとみている。
eMarketerの分析によると、同社の広告収入の大部分は、ユーザーがアマゾンサイトで商品を検索した結果の画面に表示される広告によるもの。また、アマゾンサイトや広告ネットワークを通じて提供されるディスプレイ広告でも収入を稼いでいるという。
eMarketerは、アマゾンが今後もビジネス戦略を開発し続ける限り、同社の広告収入も拡大していくと予測。そのカギを握っているのは、同社のコアビジネスともいえるインターネット通販を通じて得られる消費者購入データ。こうしたデータが不足するグーグルやフェイスブックなどの競合相手に対しては、顧客のターゲティングにおいて潜在的な力を持っているため、米アマゾンの優位性が考えられる。