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T教授の「戦略的衝動買い」 第242回

クロコ革のペンケース「呼薫」(コクーン)を衝動買い

2013年05月08日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授

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中身を越えてしまいそうなクロコダイル製のペンケース「呼薫」(こくーん)

中身を越えてしまいそうなクロコダイル製のペンケース「呼薫」(こくーん)

 大昔は、多種多様なモバイルPCをラッピングする別注の革ケースや、それらを安全確実に持って移動するためにゼロ・ハリバートン社のアタッシュケースをコレクションしていた筆者だが、いつの頃か、対象アイテムはスマートフォンやタブレット、それらをドレスアップやプロテクトする専用ケースに移っていった。

 元来、いつも本体よりもそれをラッピングするアイテムに強い興味があり、凝ってしまう悪い癖がある。それはスマートフォンにとどまらず、万年筆の世界でも同様だ。

 同じ筆記具でも、ボールペンやシャープペンシルは、たくさんある筆記具の中の一本としてペンケース(筆箱)に収納されることが多いが、万年筆はそれだけのために専用ケースを持っている人を多く見かける。

 万年筆は、その構造から来るところが大きいが、多少扱いの面倒な筆記道具だ。シャープペンシルやボールペンのようなカジュアルさは少なく、その構造からも販売価格は高くなってしまう。それゆえ“安価は正義”のような昨今では、確実にユーザー数が減少し、右肩上がりで販売を加速したいメーカーは勢い、95%以上の安価な商品か、5%以下の高級品に走ってしまう。

理想のペンケースが見つからず、愛用の万年筆を、革とプチプチのコラボで企画した市販ケース「バブルラッパー・プチセレブ」で他の筆記具と同居させていた

理想のペンケースが見つからず、愛用の万年筆を革とプチプチのコラボで企画した市販ケース「バブルラッパー・プチセレブ」で他の筆記具と同居させていた

万年筆だけを持ち出す時は、修理品を収納するモンブランの保守パーツを流用していたが、これは意外と“スグレモノ”だ

万年筆だけを持ち出す時は、修理品を収納するモンブランの保守パーツを流用していたが、これは意外と“スグレモノ”だ

保守パーツなのでサイズ(長さ)は可変で、いろいろな長さの万年筆にベストマッチ

保守パーツなのでサイズ(長さ)は可変で、いろいろな長さの万年筆にベストマッチ

 そんな時代に、愛用の万年筆専用ケースの選択に、筆者も長らく結論を出せずにいた。理想の万年筆ケースが見当たらなかったので一時的に自分たちのプロジェクトで開発販売していたプチプチを活用した「バブルラッパー・プチセレブ・ペンケース」と、モンブラン万年筆の修理期間中の輸送に使うプラスティックケースを流用していた。

 いずれも捨てがたい極めて魅力のあるユニークなケースだったが、ついにT・MBHの「呼薫」という、理想の万年筆ケースに辿り着いた。T・MBHは、現在は蔵前に自身の工房を持つ岡本拓也氏が2010年に日本でおこしたハンドメイド革製品のブランドだ。


「戦略的衝動買い」とは?

 そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。

 それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである(連載目次はこちら)。

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