ウィルスの水際防御から盗難防止まで機能は全部入り!
それでは、イカロスの各機能を見ていこう。イカロスは、ウイルス検出はもちろん、盗難防止など総合的にスマートフォン/タブレットを保護するセキュリティアプリとして、必要な機能を備えている。主な機能は下記の通り。
- 自動スキャンも可能な「アンチウイルス」
- メモリーカードの挿入時やアプリインストール時に機能する「監視」
- フィッシングサイトを警告する「WEBフィルタリング」
- リモートで位置情報を取得し端末の探せる「盗難防止」
- 特定の相手からの迷惑メッセージを拒否できる「テキストメッセージフィルタ」
まずは、「アンチウイルス」の機能から見ていこう。
セキュリティアプリの基本となる部分で、イカロスは設定の幅が広いのが特徴。即時スキャンや自動スキャンといったスキャンタイミングの選択はもちろん、スキャンモードをアプリに絞って短時間で済ませるかを選ぶこともできる。定義ファイルの更新はWi-Fi接続時のみ、などパケット通信を抑える設定も可能だ。
「監視」機能では、メモリーカードのみを監視したり、新規または更新アプリのみを監視するといった設定が可能。
アプリを監視する場合、Google Playストアからのインストール時はもちろん、ウェブブラウザーからダウンロードした、いわゆる野良アプリまで自動でスキャンしてくれる。SMS経由で端末の制御コードを受信する「USSD」についても、ここでブロックすることが可能だ。
「Webフィルタリング」では、標準のブラウザーアプリで、フィッシングサイトにアクセスしたり、悪意のあるスクリプトが仕組まれたページを開いた場合に、警告メッセ―ジを表示させることができる。
現状、スマホに搭載されている標準のウェブブラウザーではフィッシングサイトを回避できないので、とてもありがたい機能だといえる。
「盗難防止」は、リモートから端末を操作できる便利機能。この手の機能を実現するアプリはいくつかあるが、イカロスの場合はインターネットやWi-Fiにつながっていない場合でもSMSを経由して操作できるのが特徴。
別の端末から特別なコードをSMSで送信することで、端末の居場所をGoogleマップ上に表示させたり、内部データをクリアしたりといったことが可能になる。スマホをなくしてしまった! という場合に備えて「オン」にしておきたい機能だ。
頻繁に迷惑なメッセージが届くという場合には、「テキストメッセージフィルタ」を設定しておこう。
あらかじめ電話番号を指定しておけば、SMSを着信した場合にフィルタリングして対象の相手からのメッセージを非表示にできる。電話番号や連絡先からだけでなく、メッセージの履歴からも指定できる。
新鋭セキュリティアプリの登場だ!
さてここまでイカロスの主な機能を解説してきたが、機能の充実度もさることながら、個人的に使い続けたいと思わせるほど気に入っている部分がもう1つある。
それは負荷が低い点だ。インストール時や初回のスキャンこそ、端末への負荷が高くなったが、運用を開始してみると速度が遅くなったと感じることは一度もなかった。
無料アプリの「Battery Mix」で、各種アプリの負荷状態を監視し続けてみても、通常時は1.38%程度。バッテリーの持続時間に影響を与えることも、ほとんどないだろう。スマホ初心者にはもちろん、上級者にもぜひチェックしてほしいアプリだと実感した。
イカロス モバイルセキュリティ for Androidを作ってる
「イカロス」ってどんな会社?
オーストリアのセキュリティソフト開発会社。正式名称は「IKARUS Security Software Gmbf」。創業6年というベンチャーながら、主に企業向けのセキュリティ製品開発で高い実績を持つ。オーストリアをはじめ、イタリア、ドイツなどでは知名度が高く、オーストリアテレコムやシーメンスといった母国の大手企業でも採用されているといえば、その技術力の高さがうかがえるだろう。
PC向けのセキュリティ製品は、マイクロソフトのセキュリティ製品認定機関であるOPSWATで、世界5社のみに与えられるゴールドのランクを獲得、またAV comparatives(SEP 2012)において95%以上の検知率を記録するなど受賞経験も数多い。