筆者が、NFC(Near Field Communication)技術を最初に搭載したスマートフォンである「Google Nexus S」を愛用していたのは2年半ほど前だった。
開発者向けのテクノロジーデモンストレーションであったこともあるが、当時のGoogle Nexus Sは、フリーウェアをかき集めても、せいぜいSuicaの残高や使用履歴を見るといったビューワーとしての機能しか実現できていなかった。
近頃はソニーが海外市場向けに発売開始した「Xperiaスマートタグ」が、国内の一般ユーザーもAmazonなどを通じて安価に購入できる様になり、同時に国内市場にNFC機能を標準搭載した「Xperia Z」も発売された。
やっとSuicaとEdyだけがケータイでの非接触IC技術のすべてであるかのように思われていた日本国内でもグローバルなNFCの楽しい将来が見え始めてきたようだ。
スマートフォンを一瞬で「最適化」してくれるツールがほしい
現代のスマートフォンに限らず、PCやスマホの先祖であるPDA、おおよそ人が使う道具であれば、すべての人の嗜好や使用環境、熟練度などに応じて、その人が最も使いやすいように自由に設定できるべきだろう。
ユーザーが、好みに応じて選択可能な可変の仕様やユーザーインターフェースを備えた道具を活用し、最大の効果と、操作によるストレスの最小化を極めることを、ICT産業界では特別の意味を持って「オプチマイゼーション」(最適化)と表現することが昔からよくある。
企業の開発対象がハード、ソフトを問わず、ICT産業に関わる多くの企業では、数十年の昔から「最適化」は製品企画や開発の最重要項目でもある。最適化を極めた結果が単純かつ単一目的の商品や道具にたどり着き、そのまま成長することも珍しいことではない。
しかし昨今は、まだまだパソコンのDNAを引き継ぐ“少し複雑だが機能てんこ盛りで何でもできる高能力”という意味合いの「スマート」という“賢い電話”がウリのようだ。そういう市場なら、現在のスマホはまだ、機能を削った“シンプルさ”で勝負する時代ではないのかもしれない。
伝統的な電話という使命を背負っているがゆえに、ICTリテラシーの低いユーザーから極めてスキルの高い技術者まで、ありとあらゆる人をユーザーに持つべく舵取りをしているスマートフォンは、そういう意味でなかなか厄介なプロダクトだ。
“多機能で難しいモノ”を簡単に見せかけて販売拡大するには、さまざまな方法や手段があるだろう。誰でも使える究極の以心伝心、夢の高機能スマホを開発することも、ベクトルは違うが、サポートセンターに何でも答えられる優秀なコンシェルジュを多数配置して、すべての顧客の疑問や質問を待たせることなく即座に回答することも有望策だ。
技術や予算の関係で、そういう究極の選択が難しい時代に必ず登場してくるのがユーザーの手による「最適化」という年代物のソリューションだ。
スマートフォンにはなぜか必ずある「設定」という面倒で複雑なメニュー項目が、それを実現する機能の集合体だ。スマートフォンの持ち主のいる場所や時間などの環境状況に応じて、スマートフォンの立ち振舞の細かな設定を一瞬にして最適化してくれる商品があれば極めて便利だ。
「戦略的衝動買い」とは?
そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。
それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである(連載目次はこちら)。
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