東芝dynabook Qosmio T752に見る、最新テレパソの進化ポイント
新生活なら、ハイブリッドドライブと充実・録画機能にこだわれ
2013年02月26日 12時00分更新
快適なPCとAVライフを1台で約束する、15.6型のスタンダードAVノートは店頭でも人気のカテゴリーだ。しかし豊富な種類があるだけに、どれを選んでいいか分からない。そんな風に悩むことはないだろうか?
この春注目の、新定番AVノート「dynabook Qosmio T752」という選択
以上を踏まえた、注目の製品として紹介したいのが東芝の「dynabook Qosmio T752」シリーズだ。「ハイスタンダードAVノートPC」という冠が示すように、パソコンとしての基本性能はもちろん、テレビ機能を始めとしたAV性能にも妥協しない応用範囲の広さが光るシリーズだ。
2月には春モデルとして、2モデルが追加された。ここでは上位の「T752/V8H」を紹介していこう。
T752/V8Hの最大の特徴は、この春のモデルから本格的に展開し始めた、自社開発のハイブリッドドライブをいち早く採用した点だろう。SSDは高速だけど高価で容量面に不満。HDDは大容量で安価だけれど速度はSSDよりもずいぶんと遅い。ハイブリッドドライブは、簡単に言えば、両者をいいとこ取りした今後の普及が期待されるドライブだ。
東芝製ノートではこれまで一部のモデルだけが搭載可能だったが、春モデルではハイブリッドドライブ搭載機種が大きく拡充されている。
実は昨年あたりから、大容量のHDDとは別に、モジュールタイプで容量が比較的少ない、mSATA接続のフラッシュメモリー(SSD)を搭載する方式が増えていた。これはOSのシステムファイルを始めとした利用頻度の高いファイルをフラッシュメモリー側に置けば、大容量を維持しながらシステムの高速性も損なわないという考え方だ。
特にUltrabook™で、ISRT(Intel Smart Response Technology)という技術とともに広く採用されている。
SSDが使用しているフラッシュメモリーは一般に、シーク動作や回転待ち時間などがないため、ランダムアクセスの速度がHDDに比べて圧倒的に速い。
また、電源を落としても記録内容が保持されるので、パソコンをシャットダウンしたり、休止状態にする際に、再開に必要なデータを蓄えておける。つまり、起動時間や休止状態からの復帰時間が大幅に短縮できるというメリットがある。
なんとHDDモデルより4倍以上高速な結果も!
T752/V8Hが採用したハイブリッドドライブの考え方も基本的には同じ。ただし、こちらは2.5mm厚、2.5インチのHDD(容量1TB)の中に、8GBのNAND型フラッシュメモリーを内蔵している点が違いだ(一般的なHDDが内蔵するDRAMによるキャッシュも持つ)。
フラッシュメモリーをHDD内に一体化しているので、フラッシュメモリー用モジュールの追加が不要。接続は一般的なHDDと同じSATAなのでHDDとの置き換えも容易。ドライバーの追加も不要で、省スペースかつ簡便にPC本体に接続できる点が特徴だ。価格もSSDに比べれば安い。
内蔵するNANDフラッシュは耐久性が高く、高速なSLC(Single Level Cell)タイプ。頻繁に読み書きする点を考えると安心。最近のSSDでは安価に容量を増やせるが信頼性についてはSLCほどではない、MLC(Multi Level Cell)を利用するケースが多い。また、詳細は不明だが、ユーザーが高頻度に使うデータを自己学習し、利用者に合った高効率な方法で高速化が望める仕組みを入れている。
東芝のテストではPCMark Vantageのスコアで、毎分5400回転のHDDと比較した場合で約4.5倍、ISRTを利用した従来型のハイブリッドドライブとの比較でも約2.9倍の高速化が可能だとしている。また、Windows 8 通常モードでの起動時間も従来型ハイブリッドドライブより約3秒速い、約13秒に短縮できるという。
ミラーレス一眼で撮影した写真を最高の画質のまま保存して楽しみたい。あるいは録画したテレビ番組をできるだけたくさん溜め込みたいなど。AVパソコンで活用するデータの容量は増える一方だ。それを快適に処理するための次世代の選択肢が、T752/V8Hが採用したハイブリッドドライブなのだ。
※Intel、Intel ロゴ、Intel Inside、Intel Core、Core Inside、Ultrabook は、アメリカ合衆国および/またはその他の国における Intel Corporation の商標です。