Macworldの「iFUN Event」としての脱皮
そんな中で、イベントのターゲットを変えるという舵取りをしたのがMacworld/iWorldです。これまで新製品発表の場であり、ビジネス的な商談の場でもあったイベントを、Apple、iPhone、iPadのファンが集まれる場に移行させつつあります。
もちろん日本でもおなじみのScanSnapが新製品を出していたり、iPhoneアクセサリーで有名なBelkinがLightning対応のカラーケーブルの新製品を発表していたり、新しいモノも発見することができますが、それ以上にiPhoneやiPadを使っているユーザーが面白いモノを見つけたり、その場で購入したりできるといった体験面を強化しているように感じました。
日本でも同じようなイベントを体験することができます。筆者も何度か登壇したことがある「Apple Users Group Meeting」(AUGM)と呼ばれるイベントです。東京、大阪といった大都市だけでなく、九州各県、東北などで盛んに開催され、100名から200名の聴衆を集めるまさにiFUN Eventに成長しています。
ユニークなのは、関連製品やアプリのメーカー、開発者がスピーチをする点。参加者と交流をしながら、自社製品やそれがある生活をプレゼンテーションし、ユーザーに直接伝える場になっている点で、参加者からも非常に好評のイベントになっているのです。お近くの開催を調べてみてはいかがでしょうか。
メディアの変化を指摘しましたが、こうしたダイレクトなコミュニケーションの手段として、イベントは残り続けるのではないでしょうか。
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