今年もアップル関連製品の総合展示会「Macworld 2010」が、米国サンフランシスコにて開催された。正式には「Macworld Conference & Expo」と呼ばれるイベントで、IDGが主催となって展示会やカンファレンスが行なわれる。
アップルファンにとっては、年始め恒例のビックイベントだ。昨年まではアップルもイベントに参加しており、基調講演ではアップルCEOのスティーブ・ジョブズ氏など、同社の重役が登場して新製品を発表していた(関連記事)。
しかし、昨年、アップルは2010年よりMacworldに参加しないことを宣言し、実際に今年はアップルなしでイベントが開かれることとなった。アップルファンにとって気になるのは、今年のMacworldがどんな雰囲気だったのかということだろう。実際に回った会場の様子をお届けしていこう。
今年は「iPhone/iPod world」という雰囲気
今年のMacworldは、開催前から「アップルなしでは盛り上がらないのではないか」と危惧する声も多く見かけた。実際、開催2日目までのカンファレンスでは、「本当にもうイベント始まってるの?」と思わせるくらい、静かな立ち上がりとなった。
しかし、3日目からの展示会が始まると、会場は、従来のMacworldさながらの混雑で、ようやくイベントの熱意を感じらるようになった。
ただ、この混雑には、少しミソがある。というのも、昨年までは「モスコーニセンター」という展示会場の「ノース」と「サウス」という2つの会場を利用していた。しかし今年はスペースの狭い「ノース」だけを確保し、さらに仕切りを使って会場自体を狭くして利用していた。これによりかなり空間が圧迫されて、昨年までのような混雑感を演出していたように思える。
モスコーニセンター・ノースの外観
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また、来客者層にも、若干の変化を感じられた。従来のアップルファン/ギーク主体から、どちらかというと、高年齢層で、それほどコンピュータマニアではなさそうな一般人の参加が目立った。iPod/iPhoneの普及により、アップルのファン層が、確実に広がっているという印象だ。
会場の雰囲気は、Macworldというよりは、iPhone/iPod worldと言った方が正確な感じで、iPhone/iPodに関連する出展が大半を占めていた。Mac関連で、特にソフトウェアに関する出展は、かなり少なく、基本的にサードパーティによるアプリの開発はiPhoneのApp Storeにシフトしてしまったように感じる。「Macworld」としては、少し寂しい状況だった。
※次ページでは会場で気になった製品を紹介!