BYODに消極的になってしまう企業
また次のような指摘もする。
「2013年は、管理されていないモバイル端末で会社のネットワークにアクセスしたり、データがクラウドに保存されたりといった動きが活発化。そのなかで、情報流出や標的型攻撃の危険性がさらに高まることになるだろう」
企業においては、個人が所有するデバイスを業務で利用するBYODが注目を集めている。
シマンテックの河村浩明社長は、「コンシューマーITのめざましい発展によって、これを仕事に利用するといった使い方が広がろうとしている。しかし、コンシューマーITの業務利用は、企業IT部門の仕事を増やし、同時に悩みを増やすことにつながっている」と語る。
同社が企業IT部門を対象に調査した結果、BYODの導入に前向きなのは、わずか5%以下に留まっているという。
「どんなポリシーを設定すればいいのかがわからない。どんなことを決めればいいのかが難しいという声が多いのが、消極的な理由」と語る。
2つの提案「ラッピング」「ベリサインの認証技術」
そこで提案するのが、同社が提供する「App Center」だという。
App Centerでは、従来型のセキュリティーソリューションのように、ソフトウェアに機能を組み込むのではなく、ソフトウェアやコンテンツをラッピング(包み込む)するという考え方となっているのが特徴だ。これにより、バージョンアップのたびにリコンパイルするといったことが不要になる。
また、保存データの暗号化や、デバイス紛失時の削除機能、マルウェアやフィッシング削除などの機能を搭載。「モバイルデバイスに、簡単にセキュリティー機能を実装できる」とする。
さらに、来年4月をめどに、「Symantec O3」を日本で投入する姿勢を明らかにし、「これにより、安全な環境で、クラウドサービスを利用することができるようになる」とする。
Symantec O3は、日本でも今年11月に統合完了したベリサインの認証技術を組み合わせた初の製品で、「今後の核になる製品のひとつ。これがシマンテックの製品群に加わることで、包括的なモバイル&クラウドソリューションを提供できるようになる」(河村社長)と位置づける。
シングルサインオンを可能とし、ポリシー管理を一元化。どの所有者のどのデバイスでアクセスしたのかといったことも管理が可能だ。
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