コンパクトPCをいじくり倒す!! 「Endeavor ST160E」ロードテスト 第2回
メモリーを増強するだけでここまで違う!!
8GB2枚挿しで「Endeavor ST160E」の描画性能が4割増しに!
2012年09月27日 21時00分更新
ネジを2本抜くだけで簡単に開けられるケース
コンパクトで省スペース性に優れるエプソンダイレクトの「Endeavor ST160E」にあれこれ手を加えることで、小さいながらもパワフルな「かっとびマシン」に仕立てられないか。というのが今回のロードテストの主題だ。どこから手を付けようかと考えて、まずはやはり難易度が低くリスクも小さいということで、メモリーの増設から始めてみようということになった。
まずはケース内部へのアクセスだが、これが驚くほど簡単。カバーを留めているリア側のネジ2本を抜いて、後方にずらせば容易に開けられる。上面と両側面を覆うカバーなので、これを外してしまえば中はもう丸見えの状態になる。
長辺でも20センチに満たず、高さもわずか75ミリというコンパクトさでありながら、内部は思ったほど窮屈でもなく、意外とまだスペースに空きがある。CPUクーラーにファンレスのヒートシンクを使い、そこからリアのケースファンまでをダクトでつないでCPUの冷却も兼ねるなど、限られた容積を効率的に使っている印象だ。
仕様を見てもわかるとおり「Endeavor ST160E」の基幹パーツはどれもノート向けのもので、増設するメモリーにもSO-DIMMを用意した。
ただし、メモリースロットの位置がフロントパネルの裏側と隣接していることや、その上を光学ドライブが覆う形になっているので、このままでは両手を入れてメモリーモジュールを着脱するのが難しい。
そこで、光学ドライブも取り外すが、これまた思いのほか簡単で、フロント側2本、リア側1本のネジを抜くだけで、光学ドライブが固定されたプレートごと外せるようになっている。またおもしろいのが、そのプレートの裏表に光学ドライブと2.5インチのHDDが装着されていることだ。この点については、次回以降でまた詳しく見ていくとして、これでメモリースロットへの道が開けた。
今回の「Endeavor ST160E」の試用機に搭載されているメモリーは、注文時カスタマイズの際に選べる中では最小の2GB(2GB×1枚のシングルチャネル)。それを仕様上の上限となる16GB(8GB×2枚のデュアルチャネル)まで増強しようというわけだ。16GBもの広大な領域を使うような場面は少ないとわかっていながら、メモリーに関しては「盛れるだけ盛っておく」が個人的な信条。ついでに、線幅の細い最新DRAMチップが載っていたりしたら、なお理想。もはや実用性云々はそっちのけで自己満足の世界だが、パソコン好きにはそれもまた一興だろう。
今回、増設用に用意したメモリーモジュールは、SanMaxの「SMD-N16G28NTP-16K-D」というDDR3-1600の8GBが2枚セットになったもの。チップはエルピーダの4Gbit DRAMで、レイテンシはCL11-11-11とされている。同じモジュールは個人的にもIvy Bridge搭載ノートで使っていて、相性問題も起こらず安定しているうえに、パフォーマンスも高いことから信頼感があった。別にステマではない(笑)。
まずは元から搭載している2GBモジュールを外して、さきほどの8GB×2枚と換装。余談だが、外した2GBモジュールもSanMax製だった(チップはSK hynix)。あとは、光学ドライブなどが載ったプレートを元のように装着し、カバーを付けて元通りだ。ノートのメモリー換装よりは少し手間がかかるが、たいした労ではない。

この連載の記事
-
第6回
デジタル
起動速度アップも!「Endeavor ST160E」をWindows 8にアップグレード -
第5回
デジタル
「Endeavor ST160E」はデュアルSSDよりBDドライブ! -
第4回
デジタル
「Endeavor ST160E」をSSD×2のRAID 0に換装!(後編) -
第3回
デジタル
「Endeavor ST160E」をSSD×2のRAID 0に換装!(前編) -
第1回
デジタル
ノートPCより省スペースに優れた「Endeavor ST160E」 - この連載の一覧へ