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「和楽花道中 杵家七三社中傑作撰〜ボカロ曲を演奏して戴いた〜」

本気すぎるPVがスゴい! 純邦楽×ボカロのCD「和楽花道中」

2012年09月23日 12時00分更新

文● 広田稔(@kawauso3

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和と洋、過去と未来のギャップを出した「ダンシング☆サムライ」

── あとは「和楽・ダンシング☆サムライ」(この取材中にPVを撮影)。GACKTさんの声を使ったボーカロイド「がくっぽいど」の曲で、そのGACKTさんの声に似てるという歌い手の「ぽこた」さんがPVに出演される点が注目かと。

藤山 原曲の「ダンシング☆サムライ」は、歌詞が基本「和」なのに「ダンシング」という英語が入っていたり、がくぽのすごいイラストがPVに使われていたりと、ギャップが大きいですよね。昔と未来、和と洋という相反するものが混在するカオスさがあります。今回もそういう部分を体現したかったため、和楽器なのに最先端のニコファーレが撮影場所です。しかも、途中で洋楽器も登場します。

再生会数は200万を超え、がくっぽいどで最も有名な曲として知られる「ダンシング☆サムライ」。一度聞くとクセになります。

藤山 実は杵家七三社中のメンバーでも、尺八の竹井さんは、篠笛、フルート、ピッコロ、オカリナなども演奏されています。そもそも同じ和の世界でも、縦持ちの尺八奏者が横持ちの篠笛を吹くというのがレアで、見る人がみれば「えっ!?」と驚くものです。太鼓の多田さんは、ドラムやマリンバも演奏される。和洋の楽器を織り交ぜるのはいつかやりたかったネタなんですが、ダンシング☆サムライならぴったりだという。

マリンバを弾いているのは、ふだん和太鼓を叩いている多田さん

フルートやホラ貝を吹く竹井さんは尺八吹き。楽器構成がカオスすぎる……

藤山 そうしたコンセプトありきで、音のアレンジを発注しています。七三先生もアレンジに関わってるんですよ。

七三先生 弾きたいフレーズやアレンジの傾向をお伝えしています。本来、私に編曲の才能があればよかったんですが……。

藤山 それから、竹井さんや多田さんが違う楽器をやるということで、七三先生にも無理矢理キーボードを弾いてもらっています。PVだけでなく、音源も実際に弾いていただいたものです。

七三先生 晃太郎ちゃんにどうしても入れてくれと言われて、「白玉」(全音符)ばかりですが……。

七三先生の弾くキーボードが見られるのは「和楽花道中」だけ!

けいたんさん、みうめさん、“踊ってみた”の方々が登場するのも見どころだ

ぽこたさんはお誘いがあった際、「前から『和楽・千本櫻』を見てたので、お話をいただいたときに二つ返事でやるって返した」という。衣装を「がくぽ」にしなかった理由について、「完全に和な雰囲気に紫の衣装は合わないだろうし、『がくぽ』だと単なるコスプレに見えてしまう。真剣なところとのギャップを出すために、僕も振り切った」と語ってくれた

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