小さなとある商店街に猫がいるのである。賑わっているでもなく、寂れているでもなく、ただ淡々と人々の日々の営みをサポートし続けているような小さな商店街だ。
そんなまったりした商店街なので猫が似合うのである。商店街の誰かが飼っているのか商店街全体で世話をしているのかは知らないけれども、夕方頃に訪れると、お店の前や道路の上や、もうみんな好きなところでごろごろしてて、近所のお客さんも慣れたもので、猫がいても全然気にしない。
喜んでいるのはたまたまそこを散歩に来た人とか私とかである。何しろお店の片隅で寝てても誰も気にしないのだ。
冒頭の写真の猫なんかもう結構な年なのか、近づいても撫でてもびくともしない。「めんどくさいから好きにしていいよ」って感じ。
そんな地元の人しか来ないような商店街でカメラ持ってしゃがみこんでいるのだから、私も怪しいことこの上ないのだけど、そんな猫好きの習性を知ってるのか、通りがかる近所のおばさんとかおばあさんとかも(最近の古い商店街はたいていそうだけど、客の年齢層も高いのだ)、「ここの猫はみんな人なつこいのよー」なんてほほえましく見てくれる。これはありがたい。
というわけで、地面ギリギリから1枚。
左手で下からレンズを支え、左手の甲をそのまま地面につけてレンズを安定させ、アングルを調整して撮るのである。左手をレンズ部の座布団にする感じ。そうするとレンズが地面にぶつかることもないし調整もしやすい。地面すれすれ撮影のコツですな。
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