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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第265回

夏の公園で偶然出会った美猫と“へちゃー”な猫

2012年08月10日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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夏の猫はやっぱり“へちゃーっ”と……

 別の茂みできりっとした猫を見つけた。

 一段高い場所なので見つけやすかったのだ。近づいたら逃げそうなので茂みの外側からそっと撮影。逆光だったので強くプラスの補正をかけて背景をトバしてほわっという感じに。

ちょっといぶかしげな顔でこっちを見てる。こういう顔をしてるときは無理に近づくと逃げるので、ここでストップ。互いに距離を保ったまま、茂みのいい感じの隙間を探すのだ(2012年7月 オリンパス OM-D E-M5)

ちょっといぶかしげな顔でこっちを見てる。こういう顔をしてるときは無理に近づくと逃げるので、ここでストップ。互いに距離を保ったまま、茂みのいい感じの隙間を探すのだ(2012年7月 オリンパス OM-D E-M5)

 茂みの中にいる猫を撮るときはいかに隙間を見つけるかが勝負。特にこの季節は葉っぱが茂っているから猫がいることはわかっても、撮ろうとすると手前の葉や枝が邪魔で顔が隠れちゃうとか、ピントが手前の葉っぱに合っちゃうとか、何かと狙い通りにはいかないのだ。そういうときは上下左右に動きながらいい隙間を探すのである。

 なんてことやっていたら、別の猫がふらふらと現われて目の前を横切っていった。

階段をとことことよこぎる三毛系まじりの雑種を微妙に流し撮り。太ってるわけでも痩せてるわけでもなく、健康そうでした(2012年7月 オリンパス OM-D E-M5)

階段をとことことよこぎる三毛系まじりの雑種を微妙に流し撮り。太ってるわけでも痩せてるわけでもなく、健康そうでした(2012年7月 オリンパス OM-D E-M5)

 何かと思ったら、目指す先によれよれのおじさんがいて、猫と仲良しらしい。しきりに「ここの猫は毛並みがよくていいだろ。ノラとは思えないだろう」と自慢されたのである。

 猫の方はそんな話されてるなんて夢にも思わず、端っこに座ってペロン。

コンクリの上にへちゃっと張り付いていたので正面からそっと。何枚かシャッターを切ったら舌ペロリの瞬間を捉えられた(2012年7月 オリンパス OM-D E-M5)

コンクリの上にへちゃっと張り付いていたので正面からそっと。何枚かシャッターを切ったら舌ペロリの瞬間を捉えられた(2012年7月 オリンパス OM-D E-M5)

 実は一番撮りやすいのがこういう猫。人に慣れてるから逃げるわけじゃなく、かといってエサをくれとか遊んでくれと不用意に近づいてくるでもなく、周りで人が何をしてようが我関せずで振る舞ってくれる。

 次に見かけた猫もそうだった。そろそろ帰ろうかと歩いていたら、ちょうど目の前のコンクリートの上でへちゃーっとくつろいでたのである。

ちょっと斜めに寝てる猫を正面から撮ると、身体がスロープ状になっててなかなかいい。カメラ目線、ありがとうって感じ(2012年7月 オリンパス OM-D E-M5)

ちょっと斜めに寝てる猫を正面から撮ると、身体がスロープ状になっててなかなかいい。カメラ目線、ありがとうって感じ(2012年7月 オリンパス OM-D E-M5)

 あまりにいい感じで寝転がってたので、こちらも地面すれすれから撮らせてもらいました。

 夏の散歩ってなかなか猫に出会いづらいけど、夕方近くなるとこういうこともあるもんです。えらく蒸し暑い日でこっちはへろへろだったけど。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイ ン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩で、天気がいい日は自転車で都内を走りながらネコを探す日々。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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