WiMAXは速度でやや見劣りしたが
規制ナシで常用にピッタリ
WiMAXは、UQコミュニケーションズとauの両方で使われているサービス。また、データ量や速度の規制がないので、自宅でも外出先でも常用する通信手段として真っ先に候補に挙がる存在だ。実効速度は他のLTEサービスと比べるとやや見劣りしたものの、安定した結果を得られた。提供サービスエリアもなかなかだ。
端末は「Uroad-SS10」。厚み約11.8mm、質量約86gで連続通信最大時間約9時間、今回もっともコンパクトで軽く持ち運びに困らなかった端末だ。クイック起動もできるため、待受時間の長さを活かすこともでき、隙のない製品になっている。デザイン面では各種ボタンも出っ張りが少ないため、カバンの中で勝手にオンになってしまうということもなく、自宅、屋外ともにかなり使い勝手はいい。
東京駅はすでにユーザーが多いのか、下り/上りともに遅く、SNS確認程度ならば問題ないが、ウェブブラウズには厳しい結果になった。新宿駅は、若干速度が落ちているものの、移動時のチェックならば問題ナシといったレベルだった。
測定場所 | UQ WiMAXの計測結果 |
---|---|
東京駅新幹線ホーム |
下り0.56Mbps/上り0.63Mbps Ping:185ms |
秋葉原電気街口 |
下り3.28Mbps/上り4.46Mbps Ping:162ms |
新宿駅9番線ホーム |
下り2.94Mbps/上り1.77Mbps Ping:131ms |
前橋駅前 |
下り8.79Mbps/上り8.28Mbps Ping:139ms |
町田(屋内) |
下り9.57Mbps/上り3.59Mbps Ping:202ms |
用途から最適解を導きだそう!
さて、3回に渡ってサービス内容の紹介と実際の実効速度を見てきた。5端末の測定結果を一覧表にしたので、参考にしてほしい。
オールラウンドで強いのは、XiとFOMAハイスピードで安定しているドコモだし、自宅での運用も視野に入れるのであれば通信量規制のないWiMAX、都心で速度がほしいならSoftBank 4Gといった具合だ。ときどき外出先での通信手段として考えるなら、ULTRA SPEEDやEMOBILE LTEもいい。また、1ヵ月あたりのコストと手持ちガジェットと通信環境も検討する必要があるため、端末・サービスから選ぶよりも、実使用シーンからの逆算がいい。
測定場所/サービス | Xi(クロッシィ) | SoftBank 4G | ULTRA SPEED | EMOBILE LTE | UQ WiMAX |
---|---|---|---|---|---|
東京駅新幹線ホーム |
Ping78ms 下り2.86Mbps/上り3.61Mbps |
Ping72ms 下り10.51Mbps/上り9.58Mbps |
Ping182ms 下り7.02Mbps/上り1.19Mbps |
Ping82ms 下り2.02Mbps/上り6.58Mbps |
Ping185ms 下り0.56Mbps/上り0.63Mbps |
秋葉原電気街口 |
Ping78ms 下り1.34Mbps/上り0.89Mbps |
Ping200ms 下り10.52Mbps/上り12.36Mbps |
Ping101ms 下り2.57Mbps/上り1.00Mbps |
Ping194ms 下り3.37Mbps/上り9.96Mbps |
Ping162ms 下り3.28Mbps/上り4.46Mbps |
新宿駅中央線ホーム |
Ping197ms 下り1.96Mbps/上り1.76Mbps |
Ping87ms 下り10.18Mbps/上り10.23Mbps |
Ping263ms 下り3.62Mbps/上り0.34Mbps |
Ping87ms 下り3.04Mbps/上り8.62Mbps |
Ping131ms 下り2.94Mbps/上り1.77Mbps |
前橋駅前 |
Ping202ms 下り4.54Mbps/上り0.46Mbps |
Ping91ms 下り6.14Mbps/上り1.34Mbps |
Ping202ms 下り4.92Mbps/上り1.07Mbps |
Ping197ms 下り6.78Mbps/上り9.31Mbps |
Ping139ms 下り8.79Mbps/上り8.28Mbps |
町田(屋内) |
Ping192ms 下り1.71Mbps/上り0.19Mbps |
Ping87ms 下り4.93Mbps/上り0.69Mbps |
Ping187ms 下り3.52Mbps/上り0.51Mbps |
Ping194ms 下り2.47Mbps/上り3.30Mbps |
Ping202ms 下り9.57Mbps/上り3.59Mbps |
筆者の場合、基本は自宅篭もり派だが、お出かけ時にはスマートフォンなどを多数持ち歩く。取材時はさらにノートPCが加わる。1ヵ月のうち、10日は長く外をウロウロすることが多いため、サービスエリアと行動範囲、速度からEMOBILE LTEに着地した。それぞれの端末で通信すれば問題ないといえばそうなのだが、バッテリー駆動時間が足りないため、それを延長させる目的もある。
このように、料金やサービスエリアに加えて気になるところは多いのだが、どのサービスも実効速度の面で見れば、サービスエリア拡大にともない、あまりストレスを感じなくなる速度で使えるようになるだろう。こと、スマホの回線用であればサービスはあまり意識せずに料金から選ぶこともできる。本特集を参考に、最適解を見つけ出そう!
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