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林 佑樹の「Amazonで自費出版本を販売するまでの道のり」 第1回

まずは企画書作りから! Amazonで自費出版本を売ってみよう!!

2012年06月20日 12時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax

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Amazonで本を売るには?
まずは全体の流れをおさらい

 Amazonに商品として表示させて実際に販売といった部分は、その流れを追うだけでいいのだが、実際の出版物の作業工程となると大筋はあれど、そのやり方は人によって異なる。今後紹介するが、本の設計図ともいえる「ラフ」の書き方は、本当にバラバラだ。丁寧に書く人もいれば、メモの裏に書いて終わる人もいる。デザイナーや編集に伝わればOKなので、お作法みたいなものは不要といえば不要だが、なんというか「いい意味で」いい加減だ。

 さて、流れとしては小冊子の制作になるので、企画を立てて印刷所を選び、データを作成して印刷所に納品。仕上がった本をAmazonに送付して販売というのが大雑把な流れだ。今回はその始まりでもあるし、いまのどのあたりの作業なのかもわかるようにすべく工程表を用意した。

第1回から第12回までの工程表。このような流れで紹介していく。制作パートに入ると素材状況によっては前後する部分があるかもしれないが、現場ではよくあることなので、その都度、お知らせする。ちなみに工程表の下部分でしゃべっているキャラクターは、筆者サークルのマスコットキャラクター・ついんてちゃんだ

複数の人に理解を得るための企画書作り

 個人だけならいいのだが、複数人が絡む場合は企画書が必要になる。よく知る同士なら口頭でもいいのだが、路線の維持を考えると企画書は必要だし、筆者のように取材先で撮影した素材を使用する場合は、その取材先からの許諾を取るため、どうしても企画書が必要になる。また筆者が知る限りだと、周辺の同人サークルさんもちゃんと企画書を作成しているので、思った以上に根っこからしっかりとやっているという人は多いのではないだろうか。

作成した企画書はこちら。企画概要と使用するであろう写真などに触れているくらいで、とてもサッパリしてたもの。別紙資料として、既刊のページを添えてわかりやすくしている

 企画書といっても、どういった内容で、どういう販路で販売されるのかといった程度がわかればいい。企画書の体裁はさまざまだが、A4用紙1枚で文書は収め、2ページ目にはイメージ写真を添付するというやり方が多い。というわけで筆者のやる気があるようでない企画書を公開しよう。ちなみに、出版業界に足を入れて10年ちょいだが、いまだにご大層な企画書を作成したのは、官公庁関連の入札競争時のみで、そのほかはメールにこのような感じくらいで書いて完了ということが圧倒的に多い。

ちょっと紹介+写真という構成の小冊子シリーズLogは、こんな感じの本になっている

次回「前準備編」は、取材の申請とメンバーとの打ち合わせ

 第2回は、取材場所の選定と取材の申請、そして掲載許諾のゲット。しっかりしたメールを先方に送って許可を得るのが、取材の第1歩だ。さらにサークルメンバーとの打ち合わせ。誰が何をやる? ひとりのときはどうする? 外部に発注する場合に生じるギャラについても紹介する。では、また来週!

筆者紹介――林 佑樹

フリーランスの編集・ライター・フォトグラファー。コミケには2回連続出馬し損ねており、コミティアに出ようかとか考えている今日この頃。


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