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確定申告はシャープのビジネス電卓で滅法はかどるぞ

電卓は青色申告の友であり、デジタルガジェットの元祖だ

2012年02月27日 13時00分更新

文● 行正和義

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電卓は“元祖デジタルガジェット”なのだ!

シャープ公式サイト内「液晶電卓進化の歴史(年表)」を眺めると、1960年代にはすでにキー配列など現在に至る基本ラインはほぼ確立していることが分かる

 なお、電卓のデザインの移り変わりを語るうえで必ず話題となるのが「電卓戦争」。1970年代前半にポケットサイズの電卓が登場し、各社が小型化&低消費電力化にしのぎを削り、数年のうちに現在のスマートフォンより大きかったものが、クレジットカードサイズにまで小型/薄型化したという時期だ。

 トランジスタからICへ、ICからLSIへと小型集積化されて、軽薄短小と共に低価格化したことで一気に電卓が普及し、そのLSIの改良と大量生産がのちのパソコン文化に受け継がれたわけだ。

 小型/薄型化したカード電卓は現在でも販売されてはいるものの、こうして見るとビジネスの現場で用いられるタイプの電卓は、1970年代半ばの卓上計算機時代にデザインコンセプトが確立されていることが分かる。

 いくら小型化できるとはいえ、経理や事務作業に適したサイズを外れるわけにはいかないし、操作系の継続性(たとえば「+」キーは縦2段分のキーを使うといったPCのキーボードにも残る特徴)も馬鹿にはできない。電卓のデザインがPCのGUIよりも長い伝統の上に成り立っていることが今さらながらに実感できる。

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こちらはどちらかと言えばホームユース向けの「EL-MN320-X」。価格はオープン。実売1000円前後。トンボ鉛筆のMONOブランドとこコラボ商品なのでパッケージもMONO。小さなスティック消しゴムが付属する

CS-D942と比べると一回り小さいが、キーのサイズはCS-D942が約15mm、EL-MN320-Xが約13mm(いずれも数字キー)とほとんど変わりない

 もちろん本格的な実務・経理電卓は、家庭で使うにはボディサイズや機能がややオーバースペックと感じるのも確か。

 同社ではホームユース向けの一回り小さなモデルをナイスサイズ/ミニナイスサイズと呼んでいるのだが、このクラスでも税込/税抜、換算といった基本機能をきちんと抑え、早打ちへの対応、キートップの凹凸など作り込みは業務向けモデルとほぼ同仕様だ。

MONOを意識したオフホワイト/ブルー/黒の配色

こちらもキートップ形状は数字キー最下段がまるみをおびた作りになっている。5キーは小さな突起ではなく大きな○がモールド。なお、MONOとのコラボといってもキートップは消しゴム風の素材ではなく、電卓ならではの硬い樹脂だ

 「電卓ぐらい100円ショップで十分」という考え方もあるかもしれないが、現在に至るPC業界の基盤を創り上げたのは、ほかならぬ電卓産業だ。ASCII.jp読者には、この機会にぜひ“元祖デジタルガジェット”であるビジネス電卓に目を向けてもらいたい。

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