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ネットワークをフル活用すると、BDレコーダーはこんなに面白い

スカパー!HD内蔵レコーダー シャープBD-W1000は捗るぞ!

2012年02月13日 11時00分更新

文● 鳥居一豊 撮影●篠原孝志(パシャ)

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ネットワーク機能も見逃せない!! Wi-Fiコネクト機能に注目せよ

 「BD-W2000」には、「スカパー!HD」チューナー内蔵に加えて、もうひとつ大きな特徴がある。それが無線LANユニット内蔵に代表されるネットワーク機能だ。

 これは、ネットワーク機能を使うために欠かせない家庭内LANへの接続をワイヤレスにするもの。家庭内LANに薄型テレビやBDレコーダーを接続するのは、まだ先進的なユーザー中心で、注目度は高いにも関わらず、AV機器のネットワーク機能の使用率はあまり高くない。

「BD-W1000」でのインターネット設定画面。有線および無線LANの設定に加え、「Wi-Fiコネクト」機能の設定項目が加わっている

 その原因は、やはり有線でのLAN接続がネックとなっているのは間違いないところだろう。家庭のネットワークの入り口となるブロードバンドルーターは、ADSLにしろ光回線にしろ、固定電話の付近に置かれるのが普通で、リビングのテレビとは距離が遠いことが少なくない。ここからテレビやBDレコーダーにLANケーブルを引き回すのは抵抗が多いだろう。

 そこで無線LANの搭載だ。これにより、無線LAN環境を整えれば、配線を引き回すことなくネットワーク接続を実現できる。無線LANの初期は伝送帯域も狭いため、ハイビジョン画質のテレビ放送の配信などは回線速度的に厳しかったが、IEEE 802.11nが普及している現在ならば、HDコンテンツの伝送も問題ない。

 こうした無線LANを、比較的安価な価格のモデルでもきちんと備えてくれるのはシャープのBDレコーダーの良心的なところ。また、話はちょっと外れるが一般家庭ではまだ普通に準備されているとは言いにくいHDMIケーブルも、すべてのモデルに付属している。

同社のスマホ「AQUOS PHONE」の「スマートファミリンク」の画面。スマホを使ってより多彩な操作が楽しめる

「BD-W1000」の録画済み番組リストを「AQUOS PHONE」で表示したところ。HD画質の高精細な映像で、家中どこでもテレビ視聴が可能。放送中の番組も視聴できる

 そしてシャープならではの大きな特徴が「Wi-Fiコネクト」。これは本体がそのまま無線LANアクセスポイント(*1)になる機能のこと。ネットワーク機能を使う場合、LANへは有線接続が必要になるが、無線LANルーターなどを追加することなく、スマホなどを無線で接続し、さらに多彩な楽しみ方ができるというものだ。

*1 ブロードバンドルーターとして使うことはできません

 通常、スマホが備えるWi-Fi機能を利用するには、無線LANルーターなどの追加が必要になるが、「BD-W1000」さえあれば家庭内の無線LAN環境を実現できるというわけだ。

 テレビやBDレコーダーと「AQUOS PHONE」を連携させるためのアプリ「スマートファミリンク」は、設定や操作もわかりやすく作られていて、あまりネットワーク接続やスマホに詳しくない人でも簡単に使えるようになっている。

「AQUOS PHONE」で撮った映像を再生。上部にある矢印に向けてスライド操作すると、なんとワイヤレスのまま対応するAQUOSに転送して大画面再生ができる

 アプリを起動すると、「AQUOS PHONE」で撮った静止画や動画をテレビの画面で再生するほか、録画済み番組の再生や、放送中のテレビ番組を配信するメニューが現われる。

 設定もガイド付きでわかりやすいし、一度設定を済ませてしまえば自動的にWi-Fiが接続されるので、例えば休日に家族で出掛けて撮った写真を、手軽にテレビで再生してみんなで楽しめる。スマートフォンからSDメモリーカードを取り出してテレビにセットしたり、転送のためにUSB接続をする手間などはすべて不要。ワイヤレスのまま手軽にできてしまうのだ。

Wi-Fi接続自体は、詳しいガイド付きで手軽に始められる

無線LANで接続したAQUOSを、タッチパネル操作でコントロールできるリモコンとしても使用可能だ

 さらに、録画済み番組の視聴はHD画質で楽しめる。放送中のテレビ番組の視聴もできるので、スマホが持ち歩けるポータブルテレビとして利用できるというのも魅力的だろう。

 このほか、電話やメールの着信をテレビの画面で知らせる機能や、撮影した動画や静止画のバックアップなど便利な機能が揃っている。もちろん、テレビやBDレコーダーをタッチ操作で使えるリモコン機能も備えている。最新スマホの高性能を活かして、AV機器をより快適に楽しむ。そんな最新ユーザーインターフェイスを体験できるレコーダーといえよう。

録画猛者からの一言――編集部コバQの場合

アニメ好きのビジネスネタ担当。毎クール必ずBDマラソンを敢行している豪の者

 気付いたら2007年暮れに買った最初の機種から数えて、5台のBDレコーダーを持つことになった。1台は売却済みだが、4台は現役である。この4年で焼いたBD-Rの数は200~250枚ぐらいになるだろうか。考えてみれば、DVDの時代よりも積極的にコンテンツをアーカイブしている。

 1台は110度CS/BSデジタルの有料放送用のB-CASカードを装着済み。1台はCATVチューナー内蔵型、残り2台は地上デジタル/BSデジタルの録画環境を二重化という感じでわりと役割がハッキリしている。というわけで、どれか1台に絞れというと難しい。

 それはともかく、複数台使っていると悩むのが、分散した場所に保存されたコンテンツをどうやって再生するかである。これにPS3を加えると(HDMI機器は5台)、ついに自宅テレビのHDMI端子が足りなくなってしまった……。

 幸いにして、最近のレコーダー・テレビはDLNAやDTCP-IPといった規格に対応しているので、ネットワーク環境さえ用意できれば、複数のレコーダーに保存された番組を1台のテレビで自由に再生することができる。しかし、そのためにうちのテレビ周りは、ケーブルだらけで大変なことになってしまった。これ以外にもパソコンやらネットワークオーディオやらがあるので、8ポートのGbEハブは全部埋まってしまっている。

ネットワークの無線化はコバQ宅の急務。Wi-Fiコネクト付きのレコーダーを導入すれば捗るぞ

 そういうわけでネットワークの無線化は私にとってもはや必須である。しかもお手軽価格で──ということで、気になっているのがシャープのAQUOS BD-Wシリーズだ。早くから無線内蔵のレコーダーを出してきた同社だが、今回はそれに加えてスカパー!HDチューナーまで内蔵している。

 自宅レコーダーは地デジ、BSデジタル、e2 by スカパー!、WOWOW、CATV。ほかにアクトビラやらYouTubeと様々な映像ソースに対応してきたが、実は、スカパー!HDは最後の欠けたピースだったのである。

 というわけで昨年から注目していた機種ではあるのだが、あらためてチェックしてみると、発売時と比較して、価格がかなりこなれてきたことに気付く。これは物欲を刺激されそう。さっそく、お財布とのミーティングを実施中の私である。

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