モバイル環境でも速さにこだわってます
SX1は、店頭モデルではCore i5-2540M vProかCore i5-2450M、ウェブ直販モデルではCore i5-2540M vProかCore i7-2640M vProが搭載されている。モバイルPCなのに、標準電圧版のCPUを備えているというのもうれしいところ。
標準電圧版ときくと、発熱を心配する方がいるかもしれないが、SX1では新デザインの基板を採用し、放熱ファンにも工夫を凝らしている。幅35×奥行き35×高さ14mmから幅48×奥行き48×高さ10mmと羽の形状を薄くしつつ、それでいて風量は7%はアップした。アルミダイカスト製の受熱板を新たに採用するとともに小型の冷却フィンを多数設置して、空気に触れる表面積を増やし、冷却効率を高めている。
実際にCore i7-2640M vProのプレミアムエディション(SSD搭載モデル)を利用して、モバイルPCでは負荷がかかりがちなフルHDの動画を再生してみたところ、CPUの使用率が5〜15%程度で収まっていた。動画を見ながらでも、滞りなく別の作業をできるというわけだ。発熱について確認するため、1時間ほど動画を再生し続けて放置してみたが、左側のパームレストが「少し熱くなったかな?」という程度で快適に使えた。
速さでいえば「クイックブートマネージャー」がさらに高速化し、従来のS10が約12秒だったところ、SX1では約9秒でのマシン起動が可能になった(ともにSSD搭載モデル)。わずか3秒といえど、待ち時間のストレスが減るのは大歓迎。購入したら専用アプリでぜひ設定しておきたい。
“分かっている”メーカーならではの新提案
ACアダプターとバッテリーが各2個付属
そのほか、ウェブ直販では標準でACアダプターが2個付属しており、バッテリーパックは(S)/(L)いずれかを選択できる。もちろん両方を選ぶことも可能で、モバイルユーザーが「分かってる!」と喜びそうな新要素だ。ACアダプターのうちひとつは、待機電力を従来に比べて約90%削減した据え置き用で、サイズは幅102.5mm×奥行き42.5×高さ27.7mm、重量は約0.2kg。もうひとつはモバイル用で、サイズは73.5×35.5×25.5mm、重量は約0.11kgだ。
面白いところでは、独自ソフトを開発してスマートフォンとの連携機能も盛り込んできた。従来のUSBから供給できる電源容量が500mAだったところ、SX1では最大1500mAまで拡張。しかも、Let'snoteの電源をオフにしていてもスマートフォンを充電してくれる。
また、多忙なビジネスマンなら、Let'snoteで受け取った書類を移動中にスマートフォンで読みたいというニーズもあるはず。Office書類やPDFでは、専用のユーティリティー(2012年2月下旬、ホームページよりダウンロード開始)を使って無線LAN経由でスマートフォンに転送することが可能だ。また、カバンの中に入ってるLet'snoteをスマートフォンからBluetooth経由で起動させて、リモートログオンしてPCを操作することもできる※。対応するスマートフォンは、パナソニック製2012年春モデルの一部機種だ。
※パソコンをカバンに入れた状態で、スマートフォンからリモート機能を使用してパソコンを操作すると、カバン内部の温度が上昇し、食品/化粧品/医薬品/合成樹脂を使用した製品など熱に弱いものが溶けたり、変形、変質したりする場合があります。
熱に弱いものはかばんから取り出してから、操作を行なってください。