ボタン1つで明るさ設定が可能に
次はPS Vitaの「設定」画面を見てみよう。メニューは「システムアップデート」「ネットワーク」「PlayStation Network」「アプリケーションデータ管理」「サウンド&ディスプレイ」「位置データ」「セキュリティー」「日付&時刻」「言語」「システム」「初期化」「省電力設定」が並ぶ。複雑な設定はなく、一度設定したらOKくらいなので、場合によってはとくに設定しなくてもいいかもしれない(設定が必要なアプリを起動すると、その設定をするのもある)。
またホーム画面などでPSボタンを長押しすると「明るさ」「ミュージック音量」「マイクを無効にする」「チャット音声を[パーティー優先]にする」が表示される。PSPでも簡単に明るさが調節できたが、細かく調整ができるのはユーザーの意見を反映させた結果だろう。
ブラウザーやLiveTweetはどうだろう
ネットワークとの連携強化もPS Vitaの注目ポイントだ。PlayStation Storeから「ニコニコ」「LiveTweet」がダウンロード可能で、今後もこういったアプリが増えていくものと思われる。そういった場合にキーになるのが、ソフトウェアキーボードだ。東京ゲームショウでのPVではだいぶシンプルで使いやすいキーボードに見えたが、実際でも扱いやすいものだった。
まずはブラウザー。ニコニコでも感じたが、アプリに割り当てられるメモリの上限が決まっているのか、レンダリングは少し遅め。コンテンツフィルタリングがあるため、その時間もあるからかと思ったが、それを解除しても気持ち早くなった程度だった。
次に「ニコニコ」。FLV/SWFには非対応(PS Vita自体の仕様)で視聴できないコンテンツがある。これはニコニコ動画側が変換して対応する旨を発表済みなので、対応待ち。動画の画質はエコノミーと同じで、グリグリ動く動画を見るには厳しい。インターフェースとしてはコメント投稿もやりやすく、マイリストの確認などもできる。
「LiveTweet」は動作は軽快だ。3G回線だとやや表示待ちがあるが、ゲーム実況っぽく使うなら十分。画像投稿やハッシュなどの基本機能も備えている。通知機能全般やUstreamには非対応。ソフトウェアキーボードについては、写真のほうで見ていこう。
打ちやすいキーボード。画面タップでカーソル位置は変更はできないため、スペース両横の矢印かLRボタンで移動させる。それ以外でハードウェアボタンの出番はない。また右の写真は本体が横に長いのもあり、キーボードの真ん中が打ちにくいのを確認してみたもの。微妙な持ち替えが必要になってしまう
これからの「near」と便利な「LiveArea」
東京ゲームショウでも強くアピールされた「near」と「LiveArea」。まず「near」はPS Vitaを中心に周辺で遊ぶユーザーの情報を得られるというもので、何かしらのゲームアイテムも入手できる。いわゆる「すれ違い通信」と似たシステムで、異なる点はGPSで現在地情報を見ている点。画面には地図の表示はされないが、だいたいこの辺とわかるようになっている。周辺にほかのPS Vitaがあると、半径何キロくらい、どの方角に誰がいると表示される。プライバシーが気になる人は、ユーザー名を非表示にできるプライバシーエリアを、最大で5つまで設定できる。
最後にLiveArea。アプリを始める画面の周辺に更新情報やフレンドのプレイ状況、DLCの新着などが表示されるというもの。ゲームタイトルだけでなく、PlayStation Storeでも表示される。「忍道2 散華」の場合だと、オフィシャルサイトへのリンクとPlayStation Store、忍通信へのリンクが表示される。PlayStation Storeだと新着情報を筆頭にビデオ情報もあり、ついついクリックしてしまった。LiveAreaもnearと同様にこれから面白くなりそうな機能だ。
タダなのに楽しい
PS Vitaの狙いが楽しめる「みんなといっしょ」はオススメ
PlayStation Storeから無料でダウンロードできる「みんなといっしょ」。フレンドを増やしながら、庭を拡張していくといったゲームだが、PlayStation NetworkとTwitterとの連動をしている。とても単純だがなんか楽しく、延々とやっている人もいるようだ。
おなじみの週刊トロ・ステーションも視聴可能で、フレンド探しがてらにエンタメもという面白い立ち位置のゲームである。
ネットワーク連携はリアルタイムではなく、ものすごくまったりしている。感覚としては定期更新のnearに近く、気がついたらやるくらいでもいいだろう。現時点でMP(みんいつポイント)は名刺と服、開発できる場所の購入くらいしか用途はないが、いずれ何かしらのゲームアイテムといった動きがありそうな気配だ。ともあれ、「みんなといっしょ」で操作をして、待ち時間の間は「LiveTweet」で時間潰しといったローテーションは時間に注意していただきたい。
初物だからと躊躇する必要はない!
PSPの歴史を振り返ると、バージョンアップを重ねた結果、ステキな状態になった背景がある。PS Vitaの場合もそんな雰囲気こそしているが、いまからそれを楽しむのもいいし、ソフト面の仕上がりも上々なのであまり不満になることもないだろう。どちらかというと充電回りをなんとかしてほしいのだが……。タイトルも順調に発売されていくようで、新ハードお約束のタイトル不足は感じられない。ゲーム以外のアプリもよくできているし、PlayStation Suiteで提供されるであろういろいろなアプリも楽しみ。お得な初回限定版がある間に衝動買いしてもらいたい。それだけ楽しいハードなのだ。
筆者紹介――林 佑樹
フリーランスの編集・ライター。紆余曲折あって、PCからゲーム、家電、生活雑貨までやれちゃう体になった。現在はiPhone 4SやらAndroidやらに埋もれている。「忍道2 散華」が面白いでござるよ、にんにん!
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