Ultrabookは薄くて軽いモバイルノートパソコンである。ゆえに持ち歩いて使われることが多いので、バッテリー駆動時間は重要なスペックだ。また携帯性重視とはいえ、基本性能も高いにこしたことはない。そこでUltrabook特集の最終回では、パフォーマンスとバッテリー駆動時間を検証することにしたい。
比較対象は特集第1回で紹介した、東芝「dynabook R631/28D」(以下R631)、ASUSTeK「ZENBOOK UX21E-KX128」(以下UX21E)、レノボジャパン「IdeaPad U300s」(以下U300s)、Acer「Aspire S3-951-F34C」(以下Aspire S3)の4製品である。各機種の詳細は特集第1回を参照していただきたい。
パフォーマンスを比較
小柄だが高性能なZENBOOK UX21E
まずは、システムの総合的なパフォーマンスを比較してみる。使用したベンチマークテストは、総合ベンチマークプログラム「PCMark 7」である。なおパフォーマンスの計測は、すべて電源プランを「高パフォーマンス」に設定して行なった。
評価した4機種のCPUとストレージ | ||
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製品名 | CPU | ストレージ |
dynabook R631 | Core i5-2467M(1.60GHz) | 128GB SSD |
ZENBOOK UX21E | Core i7-2677M(1.80GHz) | 128GB SSD |
IdeaPad U300s | Core i7-2677M(1.80GHz) | 256GB SSD |
Aspire S3 | Core i3-2367M(1.40GHz) | 320GB HDD |
結果はグラフのとおり。PCMark 7の総合値である「PCMark score」が一番高かったのはUX21Eで、次点がU300s、以下R631とAspire S3の順となった。この結果はそのまま搭載CPUの性能の順であり、UX21EとU300sはCore i7-2677Mを、R631はCore i5-2467Mを、Aspire S3はCore i3-2367Mを搭載している。
なおAspire S3は、ほかの3製品に比べてスコアが半分程度と低いが、これはCPU性能差だけではなく、4製品の中でAspire S3のみ、ストレージにHDDを採用しているためである。PCMark 7のPCMark scoreは、システムの総合的なパフォーマンスを示しているが、CPU性能以上にストレージ性能が大きく影響するのだ。
実際の体感速度もPCMark 7と同じ傾向であり、Aspire S3のみ、ほかの3機種に比べて遅く感じられた。SSDは偉大だ。

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