さすが双眼鏡! こんなに寄れる
実際に使用してみると、その3D感はなかなかの迫力。例えば自然の風景では手前に木の枝や草花などがあると、それが飛び出して見えて楽しい。圧巻なのは街中を上から眺めたときで、建物の立体感は想像を超えた迫力だ。
実際、本機を11月20日に開催された「冬のASCIIフェス with 電ホビ」の「Nゲージ撮影コーナー」に展示していたのだが、この双眼鏡で前方のジオラマを見た来場者が思わず「すげー」と叫んでいる姿を頻繁に目撃した。
3D映像に関しては、本機で確認するか3DテレビなどにHDMI出力するかぐらいしか確認方法がない……かな? と思っていたが、実は付属のPC用ソフト「PMB(Picture Motion Browser)」経由でYouTubeにアップすることができる。
アップされた動画はさまざまな3D方式で表示できるが、とりあえず通常の(3Dに対応していない)ディスプレーで簡単に確認するだけならば、アナグリフ方式(いわゆる青赤メガネで見る方式)か、ステレオグラム方式(交差法・平行法)で表示するといいだろう。
というわけで、下に3Dで撮影した動画を掲載する。初期値はアナグリフ表示だが、下方の赤い「3D」ボタンを押してメニューを表示することで、さまざまな方式に変更できる。
ただ、2D撮影時は光学10倍までズームできるのだが、3D撮影時は光学5.4倍になる、といった制限がある。ちなみにTD10は3D撮影時で光学10倍ズームが可能なので、スペック的にはTD10のほうが高性能だったりする。
また、ファインダーがEVFということで、電源が落ちてしまうと双眼鏡としても使えなくなる。大容量バッテリーの「NP-FV100」があれば連続して半日は使えるが、「何日か山にこもって幻の生物を撮る」などの場合はバッテリーをいくつか用意しておいたほうがいいだろう。
基本的にアウトドアで使いたいアイテムということで、若干重い(NP-FV100搭載で約1.3kg)のと、防塵・防滴・耐衝撃性がないのがやや残念なところだ。そのあたりが気になった点であるが、使ってみるとなかなか楽しいアイテムだと思う。3Dテレビがあるなら、かなり遊べるのではないだろうか。