このページの本文へ

Webブラウザでいつでもどこでも演習できる時代に

Cisco IOSをリモート演習できるセルフラーニングラボ

2011年11月15日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

シスコの技術者認定といえば、ネットワークエンジニアにとって必須の資格だが、実機を使った演習環境を用意するのはなかなか大変だ。しかし、新しいセルフラーニングラボでは、WebブラウザからいつでもCisco IOSが試せるという。米シスコ Learning@Cisco マーケティング担当のフレッド・ウェイラー氏にサービス概要を聞いた。

実機を試用したいというニーズは高い

 Learning@Ciscoはシスコの教育プログラムで、CCNAやCCIEなどの技術者認定を行なっている。シスコのハードウェアやソフトウェアを使いこなせる有資格者を育てることで、ユーザーの投資対効果を高めるのが、大きな目的だという。Learning@Cisco マーケティング担当のフレッド・ウェイラー氏は、「グローバルでの認定者数は4年間で約2倍に拡大した。しかし、特に新興国市場などまだまだ有資格のエンジニアが足りない状況だ」と現状を説明する。

米シスコ Learning@Cisco マーケティング担当 フレッド・ウェイラー氏

 こうした技術者認定に備えるため、Learning@Ciscoではラーニングツールを整備している。今までこうした資格を取得するには、インストラクターによるハンズオンのトレーニングや、学習用の書籍や問題集を用いるの一般的だったが、最近はWebEXを使ったバーチャルクラスルーム、さらに高解像度なテレプレゼンスを用いた遠隔トレーニングも提供している。

 今回、発表されたセルフラーニングラボは、最新のCisco IOSをWebブラウザー上から利用できる自習用サービスだ。ウェイラー氏は、「毎年、調査を行なっているが、実機を使った演習のニーズは高く、人気も衰えない。しかし、実機を使える環境を作るためにはやはり投資が必要になる」というのが、セルフラーニングラボを立ち上げた背景になるという。

 セルフラーニングラボはUNIX上のCisco IOSソフトウェアを仮想化することで実現されており、どの端末からでもWebブラウザーで簡単にアクセスできる。90日間で計25時間利用することが可能で、補足のラボ演習もオプションで用意しているとのこと。最大の特徴はレイヤー2での操作がサポートされていること。「こうした遠隔トレーニングはシスコ以外からも提供されているが、セルフラーニングラボはエミュレーターではないので、ハードウェアに近い部分もきちんと操作できる」(ウェイラー氏)とアピールした。また、IOSの一部ではなく、最新のフルバージョンを使えることが大きなメリット。やりかけのコンフィグ等もきちんと保存されるため、共用の機器でせっかくの設定が初期化されてしまったといった事態も起こらないという。なお、日本では11月末から提供される予定となっている。

 また、新たにスタートさせたのが、エンジニアが自らの知識や技能を知るための「セルフアセスメント」だ。これはオンラインでQ&Aに応えていくと、自身で苦手な分野が分かるという無料のプログラムだ。対象なのはルーティング、スイッチングはもちろん、音声、セキュリティ、ワイヤレスなどの技術だという。

モバイルラーニングはケースバイケース

 求められるエンジニア像をウェイラー氏に聞いたところ、「ルーティングやスイッチングは基本だが、最近はセキュリティ関連の技術ニーズも増している。とはいえ、数字に強いこと、そしてトラブルシューティングを苦にしないことという資質が必要なのは昔から変わらない」という」

 また、日本でも流行しているモバイル環境での学習については、「日本は安全なので、スマートフォンやタブレットを使って外で学習するというケースは現実的だ。しかし、『外でそんなことをしていると犯罪に遭う』という意見をもらった国もある。すべての人が同じように学ぶ必要はないと思っている」とケースバイケースであることを強調。シスコとしてはあくまで、さまざまな学習手段を提供するのが、今後の方向性だと説明した。

■関連サイト

カテゴリートップへ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

アクセスランキング

  1. 1位

    sponsored

    60年の時を超え「COBOL」がGitHub Copilotでよみがえる 勘定系アプリの“超難関”モダナイに7社が挑戦

  2. 2位

    ビジネス・開発

    富士ソフトがエンジニア1万人超を「AIネイティブ」化 実装力を武器にフィジカルAIなど3本柱に注力

  3. 3位

    ITトピック

    IT技術者の8割超「AI生成コードには人間のレビューが必要」/「偽・誤情報を見破れる」と自信を持つ人はICTリテラシーテストの正答率が低い、ほか

  4. 4位

    ITトピック

    実用化が楽しみすぎるスマート技術たち 「長距離ワイヤレス給電」から「室内向け太陽電池」「超音波センサー」まで

  5. 5位

    sponsored

    「現場に行くのが当たり前」を変えたアズビルのリモート調整 効果はプライスレス

  6. 6位

    TECH

    攻撃するAIと防御するAI 日本企業のセキュリティ対策にいま何が必要か?

  7. 7位

    デジタル

    東京タワー相当の紙を“完全撤廃” 点検業務をkintone化した“現場ファースト”な改善術

  8. 8位

    デジタル

    IoTデバイスをサイバー攻撃から守る IoT向けゼロトラストの“3つのアプローチ”

  9. 9位

    ビジネス

    開発案件の立ち上げを「60分から1分」に ソースコード管理も一本化したKDLのBacklog活用術

  10. 10位

    ITトピック

    6.4万人の熱狂をAIが導く FIFA W杯全スタジアム「デジタルツイン」化が変えた観戦体験

集計期間:
2026年07月21日~2026年07月27日
  • 角川アスキー総合研究所