「RAID」は複数のドライブにアクセスを分散させて読み書きを速くしたり、ミラーリングして常時バックアップするなど、多彩で便利な機能を備えることにより、今では数多くのユーザーが導入している技術だ。もちろん、SSDの場合でRAIDは可能であり、低予算でも爆速環境を作り出すといったことがあっさりと実現する。
特集第1回でも触れたように、30~64GBのSSDは1万円以下の低価格で販売されるケースが多く、こうしたSSDを2台使ってRAID 0環境を構築するのが、もっとも低価格で、かつSSD単体以上の読み書き速度が実現できる。そこで第2回目は、小容量のSSDを組み合わせたRAID 0環境を構築してみよう。
RAIDはいまやすっかりカンタンです
かつて、HDDでRAIDを組んだことのある人ならばご存じかと思うが、以前はOS側にRAIDカード用のデバイスドライバーがなく、OSインストール時にはファンクションキー連打して、RAIDカード用のドライバーのインストールモードに入って……といった面倒があった。しかしWindows 7の場合は、大抵のドライバーが用意されているため、マザーボード側のBIOSやRAIDコントローラーの方で設定して、あとはごく普通にOSをインストールするだけでいい。まったく簡単になっている。
また最近では、RAIDカードの必要もない。大半のマザーボードにRAIDコントローラーのチップがあったり、チップセット自体にRAID機能が統合されている。そのため、お約束の自作パーツ一式があればRAIDもOKと、実にやりやすくなっている。
今回、SSDによるRAID 0環境構築に用意したパーツは以下のとおりだ。
- SSD Crucial m4 CT128M4SSD2(128GB)×2台
- マザーボード GA-Z68XP-UD3-iSSD
- CPU Core i5-2500K(3.30GHz)
- メモリー DDR3 8GB(2GB×4)
- OS Windows 7 Ultimate SP1 64bit
「GA-Z68XP-UD3-iSSD」について、簡単に紹介しておこう。Intel Z68 Expressチップセットを搭載するギガバイトの最新マザーボードで、もちろんRAID機能にも対応。加えて「Intel Smart Response Technology」(Intel SRT)にも対応する。マザーボードに標準搭載された20GBのSSD(SLC)をHDD用のキャッシュとして扱うことで、読み書き速度をアップさせるというものだ。この機能は、Windows Vistaで登場した「ReadyBoost」の改良版といったもの。肝心のReadyBoostの方は、とっくに廃れた気がしなくもないが……。

この連載の記事
-
第3回
PC
SSD×HDDで爆速&大容量環境のPCを自作しよう! -
第1回
PC
安価になったSSD SSD選びと導入のポイントは? -
PC
一度使うともう手放せない! SSDを使いこなせ - この連載の一覧へ