前回はFOMA対応のドコモ端末を用いたテザリングを紹介したが、モバイルインターネットの手段としてはテザリング以前から「モバイルWiFiルーター」が広く普及している。
モバイルルーターは3GやWiMAX回線を利用し、WiFi対応機器をインターネット接続するためのデバイスで、多くの対応回線と製品がリリースされ選択肢が豊富である。
そんなモバイルルーターに、ソフトバンクの新通信サービス「ULTRA SPEED」に対応した新製品「ULTRA WiFi SoftBank 007Z」が登場したので紹介しよう。
ULTRA SPEEDは通信効率を高め下り通信速度を最大約21Mbpsに高速化した「HSPA+」と、隣り合った2つの帯域を同時受信し、下り通信速度を最大約42Mbpsにする「DC-HSDPA」の2つの通信技術を採用した新サービスだ。
ベストエフォート方式のためこの通信速度が保証されるものではないが、モバイルWiMAX方式が下り最大約21Mbps、3G方式が下り3.6~14.4Mbpsなので、ULTRA SPEEDはDC-HSDPA対応エリアであれば速度面での期待ができるだろう。
通常の3Gとは違うエリアとちょっとややこしい料金体系
ULTRA SPEEDを利用する前に注意しておかねばならないことがある。まずは通信方式と対応エリアだが、ソフトバンクが新たに整備している1.5GHz帯の通信網を用いるため、既存の3Gエリアよりも対応エリアがかなり狭い(ソフトバンクのモバイルデータ通信サイトでは「データし放題対応エリア」と記載)。
そのため「iPhone(の3G回線)では通信できたから大丈夫、と思っていたら通信できなかった」というケースが十分考えられる。
これをカバーするために、イー・モバイルのネットワークを用いたデータ通信も可能になっている(同様に「データし放題対応サブエリア」と記載)。ソフトバンクの1.5GH帯網とイー・モバイル網の両方を合わせれば対応エリアはかなり広くなるが、それでも既存3Gエリアよりは狭い。
今後整備が進めば対応エリアは拡大していくとはいえ、導入前の対応エリアチェックは必須と言えるだろう。
料金プランは定額制の「データし放題フラット for ULTRA SPEED」(月額4980円、ただし11月30日までの加入でずっと3880円)と、2段階定額制の「データし放題 for ULTRA SPEED」(月額1400~5460円、ただし11月30日までの加入で月額上限はずっと4980円)の2種類で、インターネット使いまくりであれば前者が、あまり通信量が多くないのなら後者がお得になっている。なお、どちらも2年契約が前提となる。
この連載の記事
-
最終回
スマホ
初代「Pocket WiFi」から始まったモバイルルーターを振り返る -
第39回
スマホ
今、激安なiPhone 5をモバイルルーターとして使う! -
第38回
スマホ
月額約1000円からのLTE! 春のデータSIM入門 -
第37回
スマホ
最新スペックのXiモバイルルーター「HW-02E」を試す! -
第36回
スマホ
月3883円ポッキリのLTEスマホ!? イーモバの新製品を試す -
第34回
スマホ
タブレットをお得に使え! iPad&Androidタブ利用料金を考える -
第33回
スマホ
軽っ!薄っ! 電池持つ!! UQ春の新ルーターを試した -
第32回
スマホ
学生じゃない人もお得!? 学割でモバイル通信のススメ -
第31回
スマホ
光ファイバー並みの爆速! Xiの100Mbpsサービスを体験 -
第30回
スマホ
7型タブとの相性バツグン!? 最新ガラケーでテザリングを試す -
第29回
スマホ
スマホ通信事業者のテザリングコストを比較する! - この連載の一覧へ