きちんと排熱されているものの、少し熱い?
少しだけ気になったのは、背面上部の温度だ。iMacは本体の底部から吸気して内部を冷やし、背面上部のスリットから熱を出す仕組みになっている。iMacでは、過去の機種でこの上部が熱いといわれることもあった。
今回、27インチの上位モデル(Core i5 3.1GHz/メモリー4GB/HDD1TB/AMD Radeon HD 6970M)を用意し、27度という室温でいくつかシチュエーションを変えて放射温度計(カスタム「CT-2000」)で測ってみたが、動画のエンコードやゲームで遊んだ直後では、このスリットの表面温度が45度を超えることもあった。特に背面から見て右上の温度が上昇しがちだ。
同じアルミ筐体のMacBook Proで、パームレストがじんわり熱いと感じるのが33度ぐらい。45度は火傷はしないにしろちょっと驚く印象だ。設置するときには、排気口を塞がないように置いておこう。
また、ハードウェアの状態をチェックできるシェアウェア「iSTAT Menus」(価格は16ドル)を使って、Macの内部温度を調べてみたところ、負荷をかけてもCPUやGPUは50度台で、そこまで高いという印象でもなかった。ファン回転数もほとんどの場合は2000回転以下で、「サー」という音が軽く聞こえるくらいで特に気にならない。
内部温度(℃)の推移
計測部位 | 起動直後 | 5分ブラウズ | 1時間DL | 30分DVD再生 | 2分H.264エンコ | 30分3Dゲーム |
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Ambient | 20 | 21 | 29 | 30 | 28 | 26 |
CPU A | 28 | 32 | 46 | 43 | 53 | 45 |
CPU Proximity | 28 | 33 | 51 | 50 | 53 | 52 |
GPU Diode | 34 | 40 | 59 | 56 | 56 | 65 |
GPU Heatsink | 29 | 36 | 57 | 53 | 52 | 62 |
LCD Proximity | 29 | 38 | 66 | 67 | 67 | 64 |
LCD Proximity | 14 | 25 | 54 | 53 | 53 | 53 |
Mem Controller | 29 | 34 | 54 | 49 | 52 | 55 |
Optical Drive | 27 | 28 | 51 | 51 | 50 | 50 |
Power Supply 2 | 27 | 31 | 58 | 59 | 59 | 61 |
Primary Heatsink | 26 | 32 | 54 | 55 | 55 | 56 |
Secondary Heatsink | 29 | 45 | 69 | 68 | 74 | 75 |
HDD | 24 | 24 | 48 | 56 | 56 | 58 |
ファン回転数の推移
計測部位 | 起動直後 | 5分ブラウズ | 1時間DL | 30分DVD再生 | 2分H.264エンコ | 30分3Dゲーム |
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CPU Fan | 940 | 940 | 939 | 1062 | 1099 | 1413 |
Hard Drive | 1101 | 1099 | 1098 | 1098 | 1098 | 1097 |
Optical Drive | 1000 | 999 | 999 | 1626 | 1422 | 2645 |
ちなみに15インチMacBook Pro(Core i7 2.2GHz)では、普通にウェブブラウズして原稿を書いているだけでCPUの温度が55度を超える。ファン回転数も、木の机など熱を逃がしにくい素材の上で使っていると、それだけで2500回転を軽く超える感じだ。ノートに比べれば、まだ余裕を持って熱を逃がしているといえるだろう。
後編では、Mac ProやMacBook Proを交えたベンチマークをお届けしよう!