2月22日、ユニシスの子会社であるS&Iは、スマートフォン用の企業向け発信専用ダイヤラーアプリケーション「uniConnect」のメジャーアップデート版「uniConnect II」(ユニコネクト・ツー)を発表した。
uniConnectは、スマートフォンを企業の内線電話として利用するための発信専用ダイヤラーアプリケーション。
専用のIP-PBXと連動させ、携帯電話よりも低額な固定電話からの発信が可能になるのが特徴だ。会社の固定電話番号への着信もスマートフォンで応対でき、オフィスでも外出先でも、固定電話番号による通話が可能となる。また、セキュリティに関しては、スマートフォンを紛失しても「セルフ・リモートワイプ」機能により、利用者自身がスマートフォンを初期化できる。
最新バージョンでは、保留、転送、コールピックアップ、ボイスメール、自動転送先設定、設定値の一括インポートなどに対応。これにより、スマートフォンをオフィスの卓上電話と代替できるとしている。
機能の紹介を担当したuniConnect事業責任者 村田良成氏によれば、前バージョンでは、外部からの着信を交換機経由で転送する場合、交換機のある会社の番号が表示される状態だったという。
これは、番号詐称ができないようにする総務省の規約によるとのこと。
これに対して最新バージョンでは、外部から着信した発信者番号を表示させるのが特徴。外部からの着信を転送する際に、インターネットを介してバックグラウンドで番号情報を送信する仕組みにより、発信者番号の表示を実現している。なお、この仕組みは特許を出願中とのこと。
価格(税別)は、ソフトウェアとハードウェア、セットアップ費用などの基本パッケージ込みで、25ユーザーが250万円、50ユーザーが300万円。
当日行なわれた発表会でエス・アンド・アイ 代表取締役社長 藤本司郎氏は、オフィスの固定電話と同じ機能を提供できるuniConnect IIにより、オフィスから卓上電話を消失させると、その意気込みをアピールした。
導入目標としては、企業数の明言は避けたが、利用者数で1万ユーザーを目指すとした。2011年9月にはSaaS型の提供を予定している。