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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第52回

iPhone/iPadで進化した「GoodReader」を使いこなす技

2011年02月15日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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秘密のファイル・フォルダーにパスワードをかける

 GoodReaderは動画ビューワーとしても活用できる。標準の動画再生機能ではコマ落ちするような高画質な動画も、スムーズに再生できる。3GPやM4V、MP4、MOVなどの動画形式をサポートしている。とはいえ、プライベートな動画を保存するならセキュリティーが気になるところ。GoodReaderではアプリを起動するときと、プロテクトしたファイルやフォルダーを開くときの、2通りのパスワードを設定できるので安心だ。

パスワードを設定したフォルダーは、開こうとするとパスワードを求められる

 筆者はほかのアプリからデータを渡すときに、面倒なので起動時のパスワードは無効にして、ファイルやフォルダーにパスワードを設定している。ファイルやフォルダーのパスワードは共通しており、初回入力時に入れた文字列をその後も使い続けることになる。

 通常はパスワードを一回入力すると、アプリを終了しない限りプロテクトしたファイルやフォルダーをごく普通に表示できる。これは使いやすいが、バックグラウンドで起動している場合でもこの状態が維持されるので、セキュリティー上の懸念が残る。

 そこで万全を期すなら、「Settings」→「General Settings」の「“Paranoid”mode」をオンにすればいい。これでバックグラウンドから戻ったときでも、ファイルやフォルダーを開く際にパスワードを求められるようになる。

“Paranoid”モードをオンにする。ちなみにParanoidとは、「被害妄想」や「偏執狂の」とでもいう意味。ひどい名前だ

 なお、プロテクトをかけたファイルやフォルダーには鍵のマークが付く。他人が画面を見る可能性があるなら、プロテクトをかけるファイルやフォルダーはルートフォルダーに保存せず、ダミーのフォルダーの中に保存するようにしたほうがいいだろう。

そのほかにもいろいろ便利な神アプリ

 GoodReaderは、ほかにもさまざまな機能を搭載している。先にURLの前に「g」を付けてデータをダウンロードする技を紹介したが、「Web Downloads」機能では、GoodReader内のウェブブラウザーでリンク先をダウンロードしたり、ファイルそのもののURLを直接入力してダウンロードもできる。内蔵ウェブブラウザーの使い勝手はいまいちなので常用はできないものの、いざというときのために覚えておきたい機能だ。

内蔵ブラウザーでリンクをタップすると、「Follow the Link」(開く)か「Download Linked File」(ダウンロード)を選ぶメニューが開く

ファイルをダウンロードするURLがわかっているなら、「Web Downloads」→「Enter URL」をタップして、ダイアログのURL欄にペーストする

 そのほか、iPhoneやiPadのフォトアルバム内にある写真を読み込んだり、書き戻したりもできる。例えば、複数の写真を圧縮ファイルにして、友人に送る際などに利用しよう。また、テキストデータが埋め込まれているPDFからテキストを抜き出して、コピーする機能もある。PDFの内容をメールの本文にコピーして、修正して送信する際などに活用している。

 GoodReaderは使うほどに、便利さを実感できるアプリだ。さまざまなファイルのビューワーとして、もしくはデータを受け渡すセンターとしても大いに活用していただきたい。


筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。日経パソコンオンラインで「ビジネスパソコンテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)、「PDFビジネス徹底活用技」(技術評論社)、「Linkedln人脈活用術」(東洋経済新報社、共著)。


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