2月2日、米クラウドエンジンズはファイル共有デバイス「Pogoplug(ポゴプラグ)」を2月4日に発売すると発表した。Pogoplugは、DropBoxやSugarSyncのようなオンラインストレージを自前で構築できる家庭用ハードウェアで、オンラインショップや家電量販店などで販売される。
Pogoplugは、USB 2.0ポート×4とギガビットEthernetポート×1を搭載する弁当箱サイズのハードウェア。本体のUSBポートに接続したUSBメモリやHDDなどのストレージを、インターネット経由で利用できる環境を提供する。USBストレージは別途用意する必要があるが、標準で4台、USBハブを利用すればそれ以上を接続可能で、テラバイトクラスのオンラインストレージも容易に構築できる。
ユーザー認証はクラウドエンジンズのWebサイトで行ない、データーの転送も同社サーバー経由で行なう。ただし、これらの利用料はいっさい無料。本体を購入してUSBストレージを準備さえすれば、追加コストなしでオンラインストレージとして使用できる。なお、このサーバーは、日本での販売開始に伴い、国内にも構築したという。
ストレージへはWebブラウザからアクセスできるほか、WindowsとMac OS X向けには、ローカルドライブと同様の利用が可能になるアプリケーションが用意される。また、iPhoneやiPad、Android用のアプリケーションも提供する。
メディアサーバー機能も搭載しており、Webブラウザ上で、保存された写真の表示、音楽や動画のストリーミング配信が利用できる。動画に関しては、トランスコーディング(変換)機能が用意されているため、どのWebブラウザやアプリケーションからも再生が可能だという。
また、PDFやExcel、Word、PowerPoint文書の表示、TwitterやFacebookへの投稿、特定のユーザーへのフォルダ公開、Pogoplugに接続したプリンタへの印刷、2台のPogoplug間でのミラーリングといった機能も搭載する。
当日行なわれた発表会では、クラウドエンジンズが万が一倒産などした場合はどうなるのか?という質問が出た。これに対し同社CEOのダニエル・プッターマン氏は、ほかのオンラインストレージサービスは会社がなくなれば預かっているデータもなくなってしまうが、Pogoplugはデータ自体はユーザーの手元に残る、とそもそもの安全性を強調。その上で、「万が一の際にはソースコードをすべて公開する」と述べた。
