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メールセキュリティ「SaaS Email Protection」など3種を提供

マカフィー、国内でもSecurity as a Serviceに本腰

2011年01月27日 06時00分更新

文● 金子拓郎/TECH.ASCII.jp編集部

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3種類のセキュリティサービスを国内展開

 1月26日、マカフィーはメールとWeb、エンドポイント用のセキュリティサービス群を発表した。米国で提供中のサービスの日本版などで、2月21日より提供を開始する。今回発表されたのは、

  1. McAfee SaaS Endpoint Protection
  2. McAfee SaaS Email Protection
  3. McAfee SaaS Web Protection

の3種類。マカフィーではクラウド型のセキュリティサービスを「SaaS(Security as a Services)」と呼んでおり、上記3種のSaaSもこの意味となる。

同日開催された発表会で各サービスの解説を行なう同社マーケティング本部プロダクトマーケティング部長の近藤学氏。前職はIIJで、SaaS Email Protectionを使ったサービスを担当していたという

 SaaS Endpoint Protectionは、以前は「Total Protection Service」と呼んでいた、ウイルス/スパイウェア対策やパーソナルファイアウォールなどの機能を持つPC用のセキュリティ製品だ。企業向け製品の必須機能である集中管理機能を持つが、管理サーバはクラウド上に用意されておりシステムのアップデートなどは自動で行なわれる。

 SaaS Email Protectionは、ウイルスやスパム、フィッシング詐欺などのメールをフィルタするサービス。企業宛のメールをいったんマカフィーのサーバで受信し、フィルタリングを行なった後に、企業のメールサーバーに転送する仕組みとなっている。DNSサーバーのMXレコードを書き換えるだけで導入が可能な手軽さも特徴だ。

隔離されたスパムメールはWebブラウザから簡単にアクセスできる

 フィルタリングは、受信メールだけでなく送信メールにも行なわれる。そのため、機密情報の入ったメールの送信を阻止するといった、メールによる情報漏えい対策としても利用できる。加えて、上位製品「SaaS Email Protection & Continuity」では、企業側のメールサーバがダウンした際のバックアップとして利用可能なWebメールサービスを用意する。

 SaaS Web Protectionは、危険なWebサイトへのアクセス阻止などを行なうWebのフィルタリングサービスだ。同社の脅威情報提供サービス「Global Threat Intelligence(GTI)」によって更新されるURLデータベースによるフィルタリングに加え、コンテンツの内容をリアルタイムでスキャンし、未知/基地の脅威から保護を行なう機能も搭載する。

 価格は契約総数によるディスカウントがあり、11~25アカウント時の1ユーザーあたりの価格(年額)は、SaaS Email Protectionで4460円、SaaS Web Protectionが5960円などとなる。

 なお、SaaS Email ProtectionとSaaS Web Protectionは、2009年に買収した米MX Logicのサービスを元にしている。米国では買収前からのサービスを継続して提供してきたが、日本での提供は今回が初となる。米国ではメールのアーカイブサービス「McAfee SaaS Email Archiving」を提供しているが、こちらも今後提供予定だ。また、これらのサービスのOEM提供も予定している。

今回発表されたのはクラウド型のセキュリティサービスで、管理などはマカフィーが運用するWebサーバーにアクセスして行なう

 日本では、IIJが買収前のMX Logicと提携して、メールセキュリティサービスを提供している。IIJのサービスと今後予定のOEMサービスとの違いは、マカフィー プロダクトマーケティング部長の近藤学氏によればシステムをどこが保有し運用するかとなる。つまり、IIJではシステムをIIJ自身が持つが、OEMサービスではマカフィーが保有するシステムをOEM先のブランドで提供する形となる。

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