
Mobile World Congress 2010 Photo: Tom Purves CC BY-SA
米ニールセンの調査によると、スマートフォン市場におけるAndroidのシェアは2009年の第4四半期から急拡大し、2010年第2四半期にはiPhoneを抜いてトップになった(iPhone=iOSが23%に対して、Android OSが27%)。その急拡大の渦中、2010年2月16日~19日にスペイン・バルセロナで開催された、モバイル通信関連では世界最大規模のイベント「Mobile World Congress(MWC:モバイル・ワールド・コングレス)」は、まさにAndroid一色だったという
「前年まで大きなブースを展開していたノキア、LGが会場内にブースを置かず(会場外ではプライベートセミナーを実施)、ノキアの代わりにサムスンの存在感が大きかった」(ジャーナリスト石川 温 氏)
「ノキアはロゴすら見かけないほどで、Android以外はどこにあるのかわからない状態になっており、時代が変わったと感じた」(株式会社企代表 クロサカタツヤ氏)
KDDIの増田和彦氏も「2010年のMWCの前後で、スピード感がまったく変わってしまった」と感じ、「お客様の嗜好がどんどん変化しており、それを上回る速さでやっていかなければ、キャリアの存在感がなくなる」くらいの危機感を抱いているという。
従来型の携帯電話端末からスマートフォンへという流れ、そしてAndroidの急拡大を決定付けたMWCの次回が、2011年2月14日から17日まで、バルセロナで開催される。
このMWCをテーマにWirelessWire Newsが開催した「ラウンドテーブルトーク3 ~バルセロナで明らかになること/2011年の通信業界の動向を占う~」の内容から、2011年の携帯電話業界で何が話題になるのかを拾ってみた。ポイントは、以下の3つだ。
- グローバルなスマートフォンか、“ガラパゴス”なスマートフォンか?
- 爆発するトラフィック、“DATA TSUNAMI”をどう乗り切るか?
- ユーザーのあらゆる情報の管理を、誰が握るのか?
なお、「ラウンドテーブル3」は12月17日に東京・赤坂で開催され、この分野では著名な以下6名の方々が登壇した。

WirelessWire News「ラウンドテーブル3」の登壇者。左から、司会のクロサカタツヤ氏、総務省谷脇康彦氏、シャープ八尋俊英氏、KDDI増田和彦氏、電気通信大学中嶋信生氏、ジャーナリスト石川 温氏。
- 谷脇康彦氏(総務省 情報通信国際戦略局 情報通信政策課長)
- 増田和彦氏(KDDI株式会社 コンシューマ商品統括本部 サービス・プロダクト企画本部長)
- 八尋俊英氏(シャープ株式会社 ネットワークサービス事業推進本部 副本部長)
- 中嶋信生氏(電気通信大学 人間コミュニケーション学科 教授)
- 石川 温氏(ジャーナリスト)
- 司会:クロサカタツヤ氏(株式会社企代表)
