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国際標準プレーヤー「DivX HiQ」ついに日本上陸

最早ただのコーデックに非ず! DivXは未来に何を描く?

2011年01月18日 09時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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DivXが近い将来、デジタル映像配信のスタンダードとなる!?

 フルスペックハイビジョンの映像配信とは別に、携帯電話や携帯情報端末など帯域の狭いナローバンドに映像を配信する市場も拡大している。またiPadでおなじみのフラットPCも今後の市場を握っていることは確実だ。

 PCに比べてCPUパワーが劣る環境だが、DivXはその日を見据えてすでにプラットフォームを完成させているという。

―― 映像配信の方向性としてハイビジョン映像をネットでPCに届けるという他に、ナローバンドで携帯端末に配信するという相反する方向性もあります。これだけ携帯電話や情報端末が普及すると、相反するベクトルながらもそれに応えていく必要があると思いますが、DivXの対応についてお聞かせください。

ランデロス 「DivXをお使いの方はご存知の通り、かなり前から携帯電話や情報端末などの小型デバイスでも再生できる映像をエンコードできるようになっています。そしてすでにDivXを再生できる小型デバイスが2009年現在で累計110機種以上リリースされているのです。

 私たちは“シンプルかつ、あらゆるデバイスで、しかもユーザーの皆さんフォーマットを気にすることなく、どこでも見られるように”と提唱しています。そういう意味では、すでにプラットフォームは準備が整っているので、タイミングとコンテンツ待ちといったところでしょう」

2009年の時点でAndroid端末の15%がDivX対応しているというのは驚きだ。日本国内では、ここ数年で爆発的な伸びが予測されるので、対応機器も倍増することは間違いないだろう

―― すでにAndroid端末の15%がDivXに対応しているとのことですが、最近のトピックスでは、NTTドコモから発売されたSAMSUNGのGalaxy SとGalaxy TabがDivX対応となっています。これら小型端末が今後市場の3~4割を占めるという見方もあることを考えると、DivXがデジタル映像配信のデファクトスタンダードになる可能性も高いのでは?

ランデロス 「技術的には、DivXは同じプラットフォームで小型デバイスから大型デバイスまでフルハイビジョン対応できますので、これが強みになっていることは確かですね」

―― H.264は他のコーデックに比べると再生側のCPUパワーが要求されますが、それほどCPUパフォーマンスに期待が持てない小型端末でも再生可能なのでしょうか?

ランデロス 「大抵の端末にはH.264(MPEG-4)専用のチップが載っていますのでさほどCPUパワーを必要としません。例えば667MHzであれば720p(プログレッシブ)以上は大丈夫でしょう」

デジタルAVプレイヤーを筆頭にテレビ、カーナビメーカーなどがDivXのライセンシーとなっており、対応製品もリリースしている。あなたの持っている機器も、もしかしたらDivX認証機器かもしれない

―― 逆に大型のテレビがインターネットのコネクタを標準装備するようになり、電波ではなくネットワークを経由したコンテンツにアクセスする機会が増えると思われます。それをDivXプラットフォームに乗せるのがDivX TV(DRMも備えた番組配信システム:関連記事)という考えでよろしいのでしょうか?

ランデロス 「テレビは、メディアセンターとして使うのに適したデバイスだと思います。私たちは、テレビはもちろんのこと、モバイルデバイスのほか、画面が持っているか、画面につながるすべてのデバイスに、同様のソリューションを提供していきたいと思っています」

―― 最後に読者にコメントなどがあればお願いします。

ランデロス 「私たちのコーデックを使ったことがあっても、最近のDivXの進歩をご存じなかった方は、ぜひ改めてお試しいただければと思います。DivXコーデックをベースにしたプラットフォームを使っているデバイスのエコシステムや、提供させていただいているソフトウェアを使ってみて、素晴らしい体験をしていただけると幸いです。もちろん日本語環境への対応にも注力しています」

 マイナーアージョンアップと思われたDivX関連のツールは、映像配信インフラの礎だったことが分かった。これまでCodec Packしかインストールしていなかった読者は、DivX PlayerやConverterなどもインストールしてはいかがだろうか?

 DivXの考える将来のビジョンを体験するコストは無料だ。すべて無償でダウンロードできるのがDivXの魅力でもある。そしてさらに高度に使い込みたいと思えば、Pro版にアップグレードすればいいだろう。ぜひDivXが目指す未来の映像配信を垣間見て欲しい。

Webページでも高画質映像を! 「DivX HiQ」ベータ版リリース

 Web動画再生機能「DivX HiQ」の最新ベータ版(Beta 3)がリリースされた。これはWebページでの動画再生時に、標準プレーヤーの代わりにDivX Plus Web Playerを使用することで、再生性能を大幅に向上させるもの。高画質かつスムーズな再生はもちろん、CPU使用率の低さも大きなメリットだ。

 YouTube、Facebookなどの著名なサービス内でも機能するので嬉しい。対応する動画形式は現在(Beta 3)のところ、DivX(.divx、.avi)、DivX Plus(.mkv)の他、.mp4となっている。

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